野ーto.

令和喜多みな実野村のnote(野ーto.)

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最近の記事

ぎゃふん。

この一ヶ月、重々しく言うなら一つも身動きが取れないほどにのたうちまわった。軽く言うならとことん不貞腐れていた。note創作大賞に投稿した作品がつるりと音もなくコケたのだ。 6月の末だったか、彼女は東京での遠征を終え一泊のくせに裸の大将みたいなサイズのリュックから一冊の本を取り出した。それは昨年に受賞された方が出版した本で、こういう大会があるらしいよと手渡された。エッセイなんて母が読んでいた「もものかんづめ」ぐらいしか馴染みがない。 その本に目を通してそこそこにnote創作大

    • コンビニで泣いた話②

      前回の記事はこちらです。 慄いております。まさかこれだけ沢山の方に読んでいただけるとは思わず、非常に申し上げにくいご報告を引っ提げて参りました。 まず私は現在、鬱を患い慎ましく生活している引きこもりです。だからと言ってこれで稼いでやろうなんて魂胆ではありませんので悪しからず。ただ僕が書きたいだけですので、どうかご興味のある方だけお読みください。 皆さんから記事をご購入いただき大切なお金を頂戴したからには有意義に使わせてもらいます。早速、慣れないネットで買い物をさせていただ

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      • コンビニで泣いた話

        2022年、日付けが変わって5月29日になった頃。僕は家の近所の飲み屋に居た。 前の年に女将さんが亡くなって、大将が一人カウンターで接客をしているこぢんまりとしたその店に僕はほぼ毎日顔を出して酔っていた。 割と大きなテレビが置いてあって、時間帯によっては野球観戦で常連客が賑わう。興味の無い僕は背中を丸めて今からでも来てくれそうな後輩(大体は伊丹と洲﨑)の公演スケジュールを確認し、時が経って忙しくなった彼らのやれ京都だとか東京出番を見て溜め息を大きくついてから一品を頼む。僕は

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        • 自閉スペクトラムの僕は

          まじめに ロックンロールオタクの僕がどうもまだ死にそうにない。 12月、来年の4月には28歳となり晴れて凡夫が証明されてしまう頃だった。 真っ白い壁がどうも落ち着かない部屋で、眠そうなカバみたいな顔の院長は僕に「アスペルガー症候群ですねー」と告げた。 それには確かにハイフンが付いていた。 ですねー。お薬出しときますねー。の、ー。軽い。 一昔前は高機能自閉症と呼ばれたし、今は自閉スペクトラム症と呼ぶそうだ。何でもよろしいわ。 かくしてドラッグやショットガンなんて遠い話で、

          情けない夜

          前回まで投稿の記事は、まず全文を読んでいただいた上で「面白かったなら是非」という意味合いで500円の有料記事とさせていただいておりました。 それらを読んだ実母から「商売が下手すぎる。あんた困ってんねんから、恥も外聞も捨てて面白い本書いて「お願いしますー!」で上手いこと商売せぇ」と行政指導が入りました。 したがって今回はベタに"気になるところ"まで読み進めていただけます。それ以降が気になる方は是非お買い求めくださいますよう予めご了承ください。 ----------------

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          情けない夜

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          背中が痛いだけ

          お金がない時に限って大型家電が壊れたりする。魔女っ子の思春期かよ。この世の決まりはいつも人の神経を削るよう突然襲ってくるのだ。 現在はここで書いた記事に皆さんから「ええやん」と投げつけていただいた500円を拾うアルバイトで生計を立てている。完全に歩合という給与形態の中、散々っぱら言われてきた“体が資本”が身に沁みて分かる年齢になってきた。話は逸れるが“体がシフォン”というショートケーキの化け物を毎度想像しています。 3日前、起きるとどうも痛みが走る。寝違えたような疼痛が首

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          背中が痛いだけ

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          つまんない一杯

          ラーメンが好きだ。その中でも、あまり美味しくないラーメン屋にわざわざ行くという奇行が僕にはあってだな。 この気持ちを分かってもらえそうにないので説明したい。 美味しいラーメンがある。マツヨシ大飯店さんのような「あぁ、この一杯の為に働いたんだ」と思わせてくれる徳の高いラーメン。僕には後光が差して見える。 それと相反して、“特筆するものは何もないけれど、割と遅い時間まで開けてくれているラーメン屋“が出してくれる「つまらない一杯」。これがまた格別で尊い。てぇてぇ。 学生の頃、と

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          つまんない一杯

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          沢山の素通り

          note創作大賞2024エッセイ部門への応募が終わりました。現在も多くの方に読んでいただき心から感謝いたします。おおきにだす。 1500以上のいいねがついて嬉しい限りですが、こちらでは何人がその記事を読んでくださったか表示されておりまして。当たり前ですが殆どの方は素通りなんですよね。ざっと25,000人は読んでくださっているので。つらいち。 もし受賞なんてしたら褒めてやってください。そしておめでとうと高らかに課金してください。あかんかったら指さして笑ってください。そして哀れ

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          沢山の素通り

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          いわゆるなれそめ

          I have wasted the last year and a half in depression and spent 36 years as an alien due to autism spectrum disorder. You read this sentence and wonder, "What does it say?" copy everything and fly to the translation site to read this. Imagin

          いわゆるなれそめ

          桃剥いたった。

          彼女が桃を買ってきた。二玉。ふたたま。 僕は包丁で果物を剥いたことがない。 だってみかんやバナナのように「どうぞそのまま、手でいっちゃってください」なんて低姿勢のヘラヘラした奴らがいるのに、わざわざ手間をかけてまで食べようとは思わない。 剥かれて出てきたならありがたくよばれる。剥いてくださった厨房の方と生産者へ感謝の念を飛ばしながら頬張る。その夜は店と岡山に足を向けて眠れない。次に通る軒先では深く一礼をする。桃とはそういう果物だろう。 「桃買ってきてん。美味しそうやって、

          桃剥いたった。

          ガキがグミ吐いた。

          ガキが電車の中でグミを吐いた。サイダーのケミカルな匂いが広がって気分は最悪。 体調不良とかだったら何も思わなかった。 「美味しくない!」と奇声を上げ、吐き捨てた水色の塊をどこかに蹴飛ばした。携帯ばかり触っている母親に構って欲しくて犯行に及んだ様子で、重ねて痰まで吐いて見せたがそれでも彼女は一向に気付かない。 僕はドア近くの補助席に座っていた。通路を挟んで向かいの補助席に座る爺さんもその一幕を見ていて目が合った。 お互いが注意するでもなく、母親へそれに気付けと視線を送った。

          ガキがグミ吐いた。

          あの日まで③

          月末にこれを書いていましたが引越しの準備でごたつきまして、ようやく更新となりました。 今は堆く積まれた段ボールに囲まれています。この生活がいつまで続くのか。 ------------------------- 2月も暮れになりまして、ようやく今日は少し晴れましたね。 ここのところは梅雨顔負けの天候が続いてベッドから起き上がれないでいました。 引越しの準備をしに実家に戻ってきたのですが、そもそも僕の地元は大阪でも下町とされる古臭い場所で育ちました。今でこそ天王寺は栄えまし

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          あの日まで③

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          久しぶりに漫才をした

          久しぶりに漫才をしました。

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          久しぶりに漫才をした

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          雑記②

          本当は先に「雑記②」と題した記事を書いていましたが、風邪の余波によって完全にタイミングを失いました。 そしてそうこうしている間に大晦日なんですね。 例年以上に曜日の感覚も無ければラストまでこの感じかと自分でも引いています。 先日の漫才についての記事を併せて掲載しております。 ご興味のある方は覗いていただければ幸いです。んな大した内容じゃありません。 2023年は、本当に多くの方へご迷惑をおかけしました。 2024年は生きていたいです。 温かい格好で、どうか心穏やかに新年を

          雑記①

          雑記(ざっき)を書いてみることにした。特に意味はない。いつも通り続くとも思わない。 こういった文章を書く時、学の無い筆者はしばしば辞書を引く。 雑記という表現が本文に当てはまるかを調べたのだが、辞書にはこうある。 「複数の執筆者や記者が書いた作品や記事・写真などを掲載する定期刊行の出版物」 なるほど、雑記の定義は複数人で担当することにあるのか。誤用してしまうところだった。加えて定期刊行の出版物だなんて雑誌のようだと思ったところで実際に雑誌の説明を読んでいることに気付いた。そう

          あの日まで②

          今のマンションに鎌田キテレツ(現ねんど)(現ねんどって何?)と住んで4年近くになります。 周辺地域の家賃相場と間取りにしてはリーズナブルな金額に満足して、30も回ったオッサン二人のルームシェアが始まりました。 当時はもちろん今のような状況を想像もしませんでした。 そこに先日、一通の封書が届きました。 要約しますと。 ------------------------- ・最近、実はここのマンションの管理会社が変わってた(事後報告)んです。お初です、A社っす。 ここの家賃、こ

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          あの日まで②

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