2018年小劇場の個人的まとめ&各賞発表
2018年は観劇回数276回と過去最高の本数の観劇をしました。観劇のデータについては別途「観劇白書2018」でまとめるとして、小劇場演劇の2018年について個人的なまとめと、作品や役者さんに勝手に賞を授与したいと思います
【2018年小劇場界簡易まとめ】
1月 2017年CoRich舞台芸術アワード!は壱劇屋の「荒人神」が1位
3月中野坂上デーモンズの憂鬱「三月の家族」。局部を露出する場面が
あったため、観客から通報される
4月 池亀三太氏王子小劇場芸術監督に就任
4月 佐藤佐吉大演劇祭2018で
クロムモリブデン「たまには海が泳げ!」がゴールデンフォックス賞
遠吠え「天国と地獄」がシルバーフォックス賞を受賞
4月13日 Voyantroupe「偏執狂短編集4」のクラウドファンディングが
開始から14時間で達成率100%を越える
5月1日 犬と串活動休止
5月31日 ぬいぐるみハンター活動終了
6月 Voyantroupe「偏執狂短編集4」が警視庁からの通達により一部演目
の中止および内容変更を行う発表
6月9日 肋骨蜜柑同好会 劇団員増員
6月10日 クロムモリブデン活動休止
6月 CoRich舞台芸術まつり!2018春は
オパンポン創造社の「さようなら」がグランプリ
7月18日 浅利慶太氏死去
8月7日 水素74% 公演初日2日前に上演中止を発表
役者降板による制作の遅れのため
8月8日 Mrs.fictions 公演初日9日前に無期限上演延期を発表
台本の遅れによるもの
8月13日 こまばアゴラ劇場で9月に予定していたthe pillow talkの
『我が闘争。気軽に、(仮)』の上演中止が発表
理由については不明
8月19日 (劇)ヤリナゲ、作・演出越寛生の病気による降板を発表
それにともない役者2名が降板。舞台は構成・演出を変更し上演
10月30日 冗談だからね。大阪公演で上演予定作品を上演延期にし
振替作品で上演を行う(役者3名が降板)
11月4日 惑星☆クリプトンが『SMOKIN' LOVERS〜燐寸/副流煙〜』で
5名の降板を発表
理由は喫煙による体調不良・衣装の持ち運びによる体調不良
演出不順応・制作指示不順応による信頼関係の崩壊と発表
12月 城山羊の会が「埋める女」後しばらく休む旨を発表
・・・こう見ると2018年は上演中止、延期が相次いだり、有名劇団の活動休止などが発表されるという非常にめまぐるしい一年だったなと
【2018年個人的な各賞ノミネート発表】
※あくまで個人的な賞なので何の権威も栄誉も副賞もありません
助演なのか主演なのかについては明記されていない場合も多いので
雰囲気で判断しました。
ノミネートという形にしているのは、とてもじゃないけど一人選ぶなんて
難しすぎてできなかったための方策です。基本的には5名程度選んでます
○助演男優賞ノミネート
メインではない役どころでどれだけ存在感を発揮したか、印象的なシーンを作り上げたかを選考の基準にしました
ノミネートは以下の5名(敬称略)
たすいち「サイキックバレンタイン」:秋山拓海
feblabo「俺の屍を越えていけ」:高木健(エンニュイ)
劇団子供鉅人「ハミンンンンンング」:益山寛司(子供鉅人)
劇団肋骨蜜柑同好会「草苅事件」:渡邉守
feblabo「ナイゲン(2018年版)」:山越大輔
○助演女優賞ノミネート
選考基準は助演男優賞と一緒
ノミネートは以下の5名(敬称略)
シンクロ少女「LOVE~Chapter2~」:徳橋みのり(ろりえ)
劇団おおたけ産業「はこぶね」:野村美優
肋骨蜜柑同好会「犬(もしくは)神」:森かなみ(肋骨蜜柑同好会)
アガリスク「みんなのへや・改」:江益凛
サムゴー「オカルト・ミステリー・アワー」:高橋紗綾
○主演男優賞ノミネート
選考基準は主役としての存在感と、物語の雰囲気や流れを左右する演技を
行っているかどうかで選びました
ノミネートは以下の5名(敬称略)
劇団ミックスドッグス「銀河旋律」:見米克之(劇団ミックスドッグス)
feblabo「いまこそわかれめ」:塩原俊之(アガリスクエンターテイメント)
たすいち「モンストロ・メモリ」:小太刀賢(たすいち)
第27班「30歳の制服デート」:横手慎太郎(シンクロ少女)
うさぎストライプ「空想科学Ⅱ」:斉藤マッチュ(20歳の国)
○主演女優賞ノミネート
選考基準は主演男優賞と一緒
ノミネートは以下の5名(敬称略)
牡丹茶房「床這う君へ」:赤猫座ちこ(牡丹茶房)
アガリスク「卒業式、実行」:榎並夕起(アガリスクエンターテイメント)
feblabo「最後の奇蹟」:上岡実来(しあわせ学級崩壊)
劇団きのこ牛乳「ひとりあそび」:るんげ(肉汁サイドストーリー)
怪奇月蝕キヲテラエ「同情するなら金を積め」:藤真廉(怪奇月蝕キヲテラエ)
○初見男優賞/初見女優賞
2018年に初めて拝見した役者さんを対象にした賞
初見男優賞:見米克之(劇団ミックスドッグス)
初見女優賞:上岡実来(しあわせ学級崩壊)
○脚本賞ノミネート
物語としての展開や構成に感心させられた作品、戯曲を読むだけでも
面白そうだと感じた作品を選びました
ノミネートは以下の5名(敬称略)
こわっぱちゃん家「ミキティ」:トクダタクマ
中野坂上デーモンズの憂鬱「消える」:松森モヘー
ジエン社「物の所有を学ぶ庭」:山本健介
ラビット番長「ギンノベースボール」:井保三兎
やみ・あがりシアター「背に描いたシアワセ」:笠浦静花
○演出賞ノミネート
観ていて心が踊るような、斬新な、正解と言えるような見せ方をしていた
演出の作品を選びました
ノミネートは以下の4名(敬称略)
salty rock「森に棲む魚とハルニレのウタ」:フジタタイセイ
ひとりぼっちのみんな「キャンプ荼毘」:伊藤香菜
しあわせ学級崩壊「ロミオとジュリエット」:僻みひなた
アガリスク「みんなのへや・改」:冨坂友
なかないで、毒きのこちゃん「二代目なっちゃんの愛人。」:鳥皮ささみ
○作品タイトル賞ノミネート
ここからはやや脇道にそれた賞になります
タイトル賞はセンスを感じる頭に残るタイトルの作品を選びました
ノミネートは以下の3作品
第27班「どうしよう 孤独だ 困ったな」
しあわせ学級崩壊「非国民的演劇」
MU「このBARを教会だと思ってる」
○最優秀ロケーション賞
ここからはノミネートではなく受賞作品になります
肉汁サイドストーリー「セメント・モリ」
→工場の音が聞こえる吹きさらしの屋上(DustBunnyARAKAWA)での作品
半野外のため、マチネとソワレで景色も作品の見え方も変わる
この場所を見つけこの作品をやろうとした時点で8割成功していたよう
なもの
○最優秀キスシーン賞
サムゴーギャットモンテイプ「さよならサムゴー 再会」
→吉成豊さんと前田昂一さんのキスシーン。紙吹雪乱れ舞う中で回転しながらのなんとも言えぬ味わいのあるキスシーンだった
○優秀BBQ演劇賞
冗談だからね。「 🙋➕🙋 =最高」
→他にBBQ演劇というものがあったのか不明だけれども、BBQ中に織り交ぜた会話などを伏線として使うなど、意外と台本が練られていた。しかし、BBQ中に出演者がほぼほぼ泥酔していたため、肝心の劇はほぼ内容がわからない状態に。それも含めて完成度の高い作品だった
○最優秀田瓶市作品賞
田瓶市を舞台にした作品を対象にした賞
2018年は「草苅事件」「おさなごころのきみ」「セイラム」「犬(もしくは)神」と田瓶市関連の作品が多く上演された
受賞作は
sortie「セイラム」
→過去の田瓶市を舞台に清田洞爺の作品なども絡めた内容で、田瓶市要素が他の作品の追従を許さない充実ぶりだった
【作品ランキング】
2018年に見た作品のトップ10
第1位:feblabo(ホテル・ミラクル6) 最後の奇蹟
第2位:関村と浅野 アイドルスター☆トール!
第3位:シンクロ少女 LOVE~Chapter2~
第4位:feblaboナイゲン(2018年版)※大千秋楽
第5位:ひとりぼっちのみんな キャンプ荼毘
第6位:中野坂上デーモンズの憂鬱 消える
第7位:feblabo あゆみ
第8位:うさぎストライプ 空想科学Ⅱ
第9位:アガリスク 卒業式、実行
第10位:愛伝一家 おひなさま、下から見るか横から見るかYouTubeで見るか
その他面白かった作品
冗談だからね。 誰も知らない。
牡丹茶房 床這う君へ
革命アイドル暴走ちゃん 萌え萌えハリケーン
MU このBARを教会だと思ってる
第27班 どうしよう 孤独だ 困ったな
劇団鋼鉄村松・日本のラジオ合同公演 ボス村松のラジオ
遠吠え 天国と地獄
Peachboys 君のナニは。
おおたけ産業 はこぶね
シンクロ少女 Last Night In The City
日本のラジオ ツヤマジケン
ILLUMINUS ナイゲン浅草
劇団どろんこプロレス 僕ん血
劇団肋骨蜜柑同好会 草苅事件
ゆるふ酒 ねてもさめても
毒きのこちゃん 二代目なっちゃんの愛人
サムゴー さよならサムゴー 再会
シンクロ少女 LOVE chapter4
しあわせ学級崩壊 ロミオとジュリエット
こわっぱちゃん家 ミキティ
ラビット番長 ギンノベースボール
たすいち モンストロ・メモリ
アガリスク みんなのへや・改
はらぺこペンギン! 古書パラレル浪漫譚
やみ・あがりシアター 背に描いたシアワセ
第27班 30歳の制服デート
第27班 あの空に恋とかしながら6分間
電動夏子安置システム サンザル、月をとる。
MCR リフラブレイン
肋骨蜜柑同好会 犬(もしくは)神
彷徨少女 ネオ・トーキョー
数をたくさん見れば、おもしろ作品もたくさん見られるというのがわかった2018年でした
#小劇場 #観劇 #2018年まとめ #舞台 #演劇