【大逆転】小学校の先生の一言で変わった人生の秘密
小学校なんてつまらなかったあの日の出来事
私は小学1年生のころ、なんの取り柄もない少年でした。小学校での生活が特段楽しいとか、仲のいい友達がいるとかもありませんでした。給食の時間に出てくる牛乳は大の苦手で、飲めませんでした。飲めないのに毎日出てくるので苦痛しかありません。ときには飲んだふりをしたりもしました。学校が楽しくなかった。そんな記憶がおぼろげながらあります。
その時の担任の先生は田中先生でした。いつも元気で優しい先生でした。
図工の時間、田中先生はこんなことを言いました。
「これから、折り紙を半分におって、はさみで切ってみましょう。どんな模様ができるかな?」
見つけてくれた
いろんなところにハサミを入れて切る。そして開くと…シンメトリーのフシギできれいな模様ができました。七夕の短冊のような模様や、ハートや星のような模様を友達は切っていました。私は…何も考えていなかったか、それともちゃんと考えていたのか、今あまりはっきり覚えていませんが…適当な模様で切って広げてみると、なんだか人の顔みたいな模様になりました。
「面白いなぁ…ここを切ると逆さまから見ても顔に見える!」
そう気づいて、口の下に切り込みを入れました。開いて逆さまにすると、逆から見ても変なお面のような顔になりました。
できた模様を見てニヤニヤしていると、先生がやってきて言いました。
「のんたくんのを見て下さい!面白いねぇ!ほら、顔に見える。しかも、逆からみても顔に見えるねー!のんたくん、面白いね!すごい!」
細かい言葉までは覚えていませんが、確かそんなようなことをおっしゃりました。
私はなんだか気恥ずかしくなって、でも、「図工って、楽しいなぁ」「自分で考えて、工夫して作っていいんだ!」そんなように感じました。
そして私はその時から、「のんたは図工が得意」と勝手に思い込みました。でも確かにそう感じて、図工の時間が楽しくなって…高校時代は美術部に入部し、部長まで務めました。先生は、私の「よさ」を見つけてくれたんです。そして、「言葉」にしてくれました。だから私は図工が楽しいと思えたし、図工が得意になることができたし、美術部に入って活動することまでできたのです。そして今では、イラストを描きながら授業するのが楽しくて、クラスの子にも評判?でした。
わたしの良さを見つけて言葉にすることで自己肯定感が高まり、人生が変わった
私は小学生の頃は、走るとビリ、給食を食べるのは最後、掛け算九九を覚えるのはクラスで一番遅かったです。漢字テストでは0点をとったこともあります。ノーセンス。なのにぼやーっとしていて、いつも上の空でした。そして漠然と、学校って楽しくないなぁ。家で遊んでいたいなぁ。そんなことを考えていました。
でも、先生が私のよさを見つけ出してくれたおかげで、少しだけ、自分に自身をもつことができたのです。
そして、そういうふうに自分のよさを見つけてくれた先生のことが好きになり、尊敬することができました。学校の先生の言葉は、人の人生を左右します。これは間違いないです。なぜなら、私自身がそうだったからです。
ときには心無い言葉も投げつけられました。やっぱり、人にバカにされたり、邪険に扱われたりすると心はショックを受けますよね。そして、「自分なんて価値のない、誰からも相手にされない人間なんだ」って思っちゃいますよね。
そんな経験を通して思ったこと。
自分に投げかけられる言葉が自分を形作るのだとしたら、教師という職業はなんと大切で、価値があって、そして責任がある仕事なんだってことです。
自分を認める言葉がけを沢山もらえた子は、自己肯定感が高く、他人に対しても他人という個性を尊重することができます。でも、自分を否定する言葉ばかりを投げかけられた子は、自己肯定感が低く、他人を認めることもできなくなってしまう場合もあります。
そして、発達障害の子たちは叱られることが多く、自己肯定感が低くなってしまいます。そして何を隠そう、私自身発達障害のケがかなり色濃くあります。だからこそ、クラスにいる発達的な子がいると、過去の自分と重ね合わせてしまうんですよね(笑)
これからも発達障害の子は、辛い人生を歩み続けると思うんです。自分の至らなさを感じることができるのに、脳機能の機能不全により「通常」の子よりうまく事を進めることができない。バイトだって苦労するだろうし、新入社員になって仕事を覚えるときにも叱られる。そんな人生でも自分が得意なことがあってそれが人に誇れる。そんな武器をもってこれからの人生を歩んでほしい。そう本気で思っています。
これから教員になろうとしているあなたも、今教員として発達障害の子に手こずっているあなたも…もしかすると、「自己肯定感を高める」ことが、あなたの教員人生を変えるかもしれません。
追伸
このnoteでは、私が10年かけて習得したり経験したりした「小学校の若手教員の先生に知っておいてほしい仕事や指導のノウハウ」を掲載しています。ぜひフォローをしていただき、他の記事も参考にしてもらえたらと考えています。ここまで読んで頂きありがとうございました