憧れの楽器⑤ ~準備と後片付けを学ぶ~
前回までのあらすじ↓
さて、先週の「未遂」騒ぎを経て、ようやくレッスンだ。
またも雨。
レッスンの日に雨が降ることが多いな~と思いながら夜の街を傘さして教室に向かう。
今日は、
・プルコギ丼
・ほうれん草の胡麻あえ
・胡瓜とかにぼこの酢の物
・しめじとニラのかき玉汁
をこしらえて家を出てきた。
わたしは昔からカニかまぼこのことを「かにぼこ」と呼ぶのだが、一般的には「カニかま」と呼ぶらしいと気づいたのは大学時代だった。
幼い頃から母がずっと「かにぼこ」と呼んでいたのでそれが正式な略称だと思ってきたのだが、なにかの流れで「かにぼこが…」と言ったら同級生に「かにぼこってなに」と驚かれた。
そういうのって、ありますよね。
うちの実家だけなんか変だった、みたいなの。
ちなみに自分がお好み焼きだと信じてきたものも、かなり違っていた。
(母はお嬢さん育ちでお好み焼きをお店で食べたことがなく、なんとなくのイメージだけで作っていたらしい)
まぁそんなことはどうでもよくて、ヴァイオリンです。
今回初めてヴァイオリンを教室まで持ち歩いたのだが、ソフトケースなので道中に濡れないようにけっこう気を使った。
ハードケースのほうが楽だろうなーと思う。濡れても大丈夫だから。
ただ重さとしてはソフトケースのほうが軽いだろう。というかかなり軽かった。
わたしがこれまで持ち歩いたことがある楽器はアコースティックギター、マンドリンだけど、やはりヴァイオリンがいちばん軽い。ひょいと持ちあげられる感じ。おかげで道中が重くて大変ということはまったくなかった。
さて、楽器が届いて最初のレッスンだったので、キャプテンから肩当てのつけかたや弓の張り方、楽器のしまい方など、取り扱いの基本を教わる。
【弾く前の準備】
① 弓をはる(持ち手の端のスクリューをくるくるーと回す)
⚠注意 はりすぎないこと。
②松脂をぬる
⚠注意 ぬるのは3回に1回くらいの頻度でいい。毎回だと塗りすぎ。
③楽器本体に肩当てを取りつける
⚠注意 太くなっているほうがアゴ側になるように。
③調弦する
⚠注意 A→D→G→Eの順に調弦する。ネックにあるペグを回して大まかに合わせ、楽器下部のアジャスターで微調整をする。E線は細くてペグで合わせようとすると切れてしまうことがあるため、最初からアジャスターで合わせるほうが良い。
【弾いたあとの片付けかた】
①弓をゆるませ、しまう
⚠注意 ゆるませすぎない。
②肩当てを取りはずし、しまう
③楽器を拭き、しまう
⚠注意 クロスは2枚用意する。弦の弓にあたる部分は松脂がついているため、楽器本体を拭くクロスと松脂部分を拭くクロスで使い分けること。
⚠注意 ケースの中で楽器がゴトゴト動かないよう、ネック部分はかならずマジックテープで固定すること。
…という感じ。
すべての行程を実際にキャプテンが目の前でやって見せてくれたので、とても分かりやすかった。
特に調弦は、ギターやマンドリンのようにペグを回して合わせるのだと思い込んでいたので、微調整のできるアジャスターの存在にびっくり。そんなのあるんですね。すごい便利。
あとチューナーも購入したのだが、キャプテンが耳だけで調弦していたのに驚愕した。長年やっているとできるようになるのか、それともキャプテンが絶対音感を持っているのか…?
ひとつひとつ行程を教えてくださるキャプテンはひときわディズニーっぽく、アトラクションに乗る前に説明をするキャストのようだった。
おかげさまでわくわくした気持ちで聴くことができた。
・・・
さて今回は「先弓」「中弓」「元弓」と、弓の各部位で弾き分ける練習をしたのだが、ほんの時おりナイスな音が出るものの、おおむね「ギコ~」というジャイアンリサイタルみたいな音がしていた。
こんな狭い部屋でジャイアンリサイタルを開催してしまってキャプテンにはほんとうに申し訳ない。
我ながら変な音だなあ、と首を傾げていたら、キャプテンが「右手(弓を持つほう)にもう少し力を入れて思い切って弾いてみてください。弱いと音がかすれてしまうので」とアドバイスをしてくれた。
そうしてみたら、たしかに音がかすれなくなった(芯のある音になった)ような気がした。
とにかく繰り返し弾いていくしかないな、と思う。練習あるのみだ。
家だと消音器をつけてもまぁまぁの音が出るため、近所迷惑にならないよう弓にかける力も控えめになってしまう。
その弾き方のクセがつくのは良くないだろう。
いよいよカラオケまねきねこデビューだな。と思う。
カラオケボックスで楽器の練習をすると言うのはよく聞く。
わたしはカラオケが嫌いでかれこれ20年ほど出入りしてなかったけど、思い切り音を出してもいい場所で練習するためにはカラオケボックスに出入りする必要があるだろう。
今週中には一度行ってみようかな。
30分のレッスンはあいかわらずあっという間で、体感としては5分ほどだ。
「なんでうまくできないんだろ~」「まだ始めたばかりだからそれが当たり前だろうて~「練習あるのみだわ~」と、脳内で反省会を繰り広げながら雨道を傘さして帰る。