変わり者の苦手意識
昔は変わり者と呼ばれるのがうれしかった。
マイナーな音楽、マイナーな漫画、マイナーな趣味、
そのどれもが私だけが見つけたもので、
私だけが好きなものだと思い込んで、悦に入るのが好きで、
私はみんなと一緒のものじゃ満足しない。
みんなが楽しいものではなく、自分一人で楽しめるものを。
でも気が付いたら
いつしかこの自分はいなくなっていて、
みんなを満足させて、みんなが認める素晴らしいもの、
TwitterとLINEMUSICのおすすめリストから探したそれを
自分のお気に入りリストに入れて、
みんなの中に当たり前のようにいれて、
みんなに気を使える人への憧れが増すばかり。
別にいまさら過去の自分の方が自分として生きていたとか、
そういうことは思わない。
むしろ
先日、自分のお気に入りの曲を紹介する機会があった。
私としては一軍の曲たち。
思い出たくさん、魅力あふれて、大好きなところしかない。
そんな曲。
「どう?なかなかよくない?」
「綾女ちゃん、あの頃みたいな変わった曲しか聞いてないね。」
ものすごく好きだったはずの曲なのに、ずいぶんダサい曲のように思え
その好きな曲が好きな自分はなおのことダサく、恥ずかしい存在に感じて、
なんとなく悲しい。
今は変わっているという意味の言葉は、私は少し苦手らしい。
でも流行りの曲ばかり聞いている今、
自分で好きな曲を取捨選択していた時の私のアイデンティティが少しでも残っていたことが少し嬉しいのも事実なので
いつか
「そうだ!これが私の好きなダサくて魅力にあふれた音楽だ!!」
と言い返してみたい。
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