もう一度弾けたならと思わせてくれたCD
音楽サブスクは本当に便利でありがたい。
その時の気分で選び放題で、こんな贅沢を普通と思っていいのだろうかと思ってしまう。
月額料金払ってるけど大した額でもないし、これらの音楽を提供してくれている側にちゃんと利があるようになってるんだろうか。
最近はまたクラシック音楽に傾倒している。
少し前にユンディ・リが活動再開していたのを知り、最近出したモーツァルトのアルバムを聴いてからまた、クラシック音楽の沼に入り込んでしまった。
このアルバムには自分でも弾いたことのある曲がいくつか入っている。
私はピアノを習っていた頃、モーツァルトは苦手だったし苦手だからあまり好きでもなかった。
細かい音の羅列がとても神経質に思えたし、モーツァルトを弾くピアニストの演奏にも、それを表現するのに取りつかれて自分の世界に籠ってしまっている印象を受けることが多かった。
多分自分の苦手意識がそう思わせただけなのだと思うけど、自分にとってあまり楽しめる音楽ではなかった。
それで長らくモーツァルトのピアノ曲は聴いていなかったのだったが、ほかならぬユンディの復活の1枚ということで聴いたところ、こういうモーツァルトのもあるのか、と目の覚める思いがしたのだった。
明るさではなく優しさが感じられる、曲によっては華麗さもある、心に沁みる音楽、音と曲を楽しめる演奏・・・。
一言で言うと心地よかった。
モーツァルトを心地よいと思う時が来るなんて!
本当はこんなにも優しく美しく可愛らしい音楽だったんだ・・・
自分がもう弾かなくてもいいから、それ以上にもう弾けないからこそかもしれないが、こんなモーツァルトがあるなら自分ももう少し頑張ってみればよかったなどと思ったのだった。
音大にも進めなかった私がこんな言い方は不遜にすぎるのだけど。
でも、楽しめるモーツァルトを探してみればよかったなと。
そして眠っていたピアノへの思いに突き動かされていろいろ聴いているうちに出会ったもう1枚
「CLASSIC PIANO BEST100」
CDだと6枚組だが、サブスク(ちなみに私はYouTubeMusic)では6枚分が全部並んでいる。
なのでまだ全曲は聴けていないのだけど。
その6曲目 ベートーヴェン:ピアノソナタ17番テンペスト
と、7曲目のシューベルトの即興曲4番
もまたとても覚えのある2曲で、流れてきたときに思わず「懐かしいぃ~」と声が出てしまったのだった。
この2曲はモーツァルトとは違って、どちらもとても好きな曲だった。
だから弾いていて楽しかったし面白かったし、先生から合格をもらえた時には達成感もあった。
が、今回聴いて思ったのは、もっともっと弾きたかったな、ということだった。
もっともっと気持ちを入れて、感情を動かして、もっと情感豊かな演奏をしたかったなーーーーーー
と強く思ってしまったのだった。
それは、もう一度ピアノやり直そうか、60の手習いでもう一度始めてみようか、と思ってしまうくらいの欲求というか。
もう実家にも自宅にもピアノはないので、今更無理なんだけどね。
子どもの頃の私はピアノを弾くということがなんにもわかってなかったなあ・・・
人生を振り返って大きな後悔はないと思っていたけど、ピアノはもっと真剣に向き合えばよかった・・・と思う今日この頃。