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行って良かった!ビッケブランカ
歳をとると何かと気弱になるもので。
若い頃は「これが私じゃ、文句あるか~」な勢いで生きてた私も、社会の荒波に揉まれるうちにすっかりいじけたオバサンになった。
3年前に仕事を辞めたら長年の溜まりに溜まっていたストレスが爆発して、精神科のお世話になるようになってお薬のお陰で情緒は落ち着いたものの、何かあると身体が先に悲鳴を上げるようになった。
学校に行くのがイヤな子供が、朝になるとお腹が痛くなる、的なことが自分にも起きるなんて、若い頃の自分を思うといまだに信じられないのだが。
母の一周忌の朝、娘の結婚相手の家族との顔合わせの日の朝、その他旅行に出かける朝とかも、「もう行かれないかも」と思うくらいに具合が悪くなるのだった。
9月にビッケブランカのニューアルバムを聴いて大感動して、ライブ行ってみたい!という衝動のままにチケットを取ったのだったが、考えてみたらもう還暦をとうに過ぎたオババだし、音楽ライブなんて8年ぶりだし、今どきのアーティストのライブなんて行っても大丈夫なんだろうか・・・
と言う気持ちが日に日に膨らんでしまい、前日の夜は「どうしよう・・・行くのやめようか・・・」と思うくらいになってほとんど眠れず。
当日は当たり前の睡眠不足で朝から体調不良で食事も喉を通らず。
もう行くのやめようかどうしようかと思いながらも、座席を空けるのも忍びないし・・・とどんよりしながら家を出た。
オリックス劇場、最寄りの駅は地下鉄四つ橋線の本町が一番近いよ、と夫から教えられて向かう道すがら、どんどん気分が悪くなっていく。
これ、ホントに物理的に胃が痛くなったり気持ちが悪くなったりするのだ。
人体の不思議。
本町について会場に向かって歩きながら「会場で倒れたりしたらどうしよう・・」と思いながらもなんとか到着。
座席は3階で、ステージは良く見えるが遠いのが逆に救いだった。
席に座ったら少し落ち着いた。
見回すと、観客は予想外に老若男女入り混じっている。
白髪のご老人もいるし、カップルと言うより母子だろうなという男女や、小学生ぐらいの子供との家族連れもいるし、開演前のBGMに早くもノリノリの若い子もいる。
そして、私とそう変わらないだろうなというおばさんも多くて、なんだか一気にホッとした。
19時を5分ぐらい押しで始まった。
客電が落ちてビッケくん登場したら私の中のライブスイッチが入った!
ああ、まだ壊れてなかったんだ~、と思いながらもうそこからは何もかも全部忘れて音にまみれてきた。
2曲目ぐらいで「あぁ~、お腹空いた~」
朝から食パン1枚しか食べてなかったからな~。
終わったら何食べよう~、とそんなことまで楽しみになって、もうホントに身体は正直。
ビッケブランカのこの明るさと優しさが好きなんだよな~、救いなんだよな~と改めて胸が熱くなったライブだった。
うじうじしたけど行って良かった、ホントに良かった、めっちゃ楽しかったよ~!!!