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音読 『感受体のおどり』 第11番
第11番を音読します。
店を並べたにぎやかなひとすじは (以下は略)
第11番: 風景(私)
上の小タイトルは、私が自分でわかりやすいように内容で分類したタイトルです。「おどり」「物書き」「仕事先」などと分類し、カッコ内に登場する人物名を添えています。第11番は分類しづらくて、とりあえず「風景」としました。
海辺の町で育った主人公が、風景とじゃれるように好きな道を選んでは、浜や河口まで歩いた情景と心持ちが描かれています。
海辺の町に私は住んだことがなくて、あこがれ半ばで読みました。感情をこめるというよりは、サラサラと、案外つっかえずに音読できました。
ひたすら一人に淫していた小児期が,そんなふうにしてゆるやかに過ぎていった.
「淫する(いんする)」とは、度を越す。はなはだしい。のめりこむ。というような意味だそうです。「書に淫する」「骨董に淫する」というような使い方をします。「親しむ」と言い換えると、穏当な感じがするけれど、不足なのかもしれませんね。
映画にもなった、小説家・米澤穂信さんの作品『インシテミル』というタイトルについて、ご本人のブログにこのような説明が。
ある時、こういうミステリもまた好きだったという思いにひたすら淫してみようと思い立ち、書き始めました。仕上げた千枚の原稿には『インシテミル』という題をつけました。
読みにくい漢字は、
勁く(つよく) 翳る(かげる) など。