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音読 『感受体のおどり』 第36番

 ここから第70番までは二つ目のブロック。第36番を音読します。

 うしろからの足おとに (以下は略)

単行本『感受体のおどり』044ページより

第36番: おどり・後期(月白つきしろ・老人・私)

 この物語の第1番の出だしは

 男か女かときかれて,

本文006ページより

でした。十個のブロックの、出だしの章(第1番、36番、71番、106番、141番、176番、211番、246番、281番、316番)は必ず、踊り(日本舞踊)の世界の場面です。

 登場する人たちの性別は、踊りの役のものなのか、生来のものなのか。
自分で好みの方を選んだり、途中で入ってきて入れ替わったり、誤解されてわざと誇張したり、など色々なパターンでかき混ぜられて曖昧になっています。

 それでも、ここまで読んできて、登場人物の名前や行動になじんでくると、
   この人の性別は?
と、読む私の頭の中に決まったイメージがついてきます。

なのですが。

役の性別に体型を誇張するための,肉とよばれるひもつきの白い小ぶとん

本文より

 この「肉」というもののことを調べていたら、自分が思っていたのとは違う性別がイメージできたので、自分でもびっくりしました。
調べつつ、あそんでいます。

 演じる側の人間だけではなく、「ぶたいのあやかしにまきこまれて(本文より)」、月白に駆け寄ってしまった老人の性別さえも・・。

 

難しめの漢字は、
  誇張(こちょう)  饒舌(じょうぜつ)  邂逅(かいこう)
  奇遇(きぐう)  履きもの(はきもの)  刺客(しかく)
刺客 は しかく と私は読んだのですが、しきゃく とか せっかく との記述も。新明解と漢和辞典には「せきかく」が古い言い方だとも。

 


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