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\\知識は素材。TOKの授業//

こんにちは!

今回からは DP
コア科目について説明していきます。

今日は

Theory of Knowledge(以下、TOK

の授業について紹介します。


TOKとは

Theory of Knowledge の

日本語版の科目名は

「知の理論」です。

母校のシラバスには以下のことが書いてあります。

「知の理論」(TOK)は知識の性質と知るプロセスを振り返る機会をもたらします。

TOKの主な狙いは生徒が新しい知識を習得することではなく、生徒がすでに知っていることを振り返り、それをより大きな視座の中で捉えられるようになることです。

母校のシラバスより

簡単に言うと、

「哲学の授業」

です。

TOKは科目として独立していますが、

DP科目全てに通じる概念的な学びです。

「私たちはどのように知識を得るのか?」
「知識とは何か?」

などといった問いについて議論します。

目に見えない事柄に対し、

頭をフル回転させる科目です。

とっても頭が疲れます(笑)


TOKの良さ

TOKは考えるのがとても大変な科目だったため、

私は苦手な科目でした😅

ですが、

大学入試や人とディスカッションする際に

TOKでの知識と経験がとても大切だったことに

気付かされました。

自分の物事の考え方や、

思考のプロセスについて振り返るため、

なぜ自分はそう考えるのかと、

自分の内面的な部分を深く掘り下げる力を身につけることができたと思います。

また、TOKの授業では

「前提・常識を疑う」
「定義することの大切さ」

なども学んだため、

人と議論する際に

お題の前提や、

お題にあるキーワード定義を仲間と話してから

議論する力がついたと思います。


とても抽象的な概念について取り扱うので

TOKを学んだ1年半後には

「日常生活はTOKで溢れてる!」というのを

実感することができました。

物事に対して疑問を持ち続ける力がつきます!
(たぶん)

世の中の全てのことがTOKに繋がってると感じます。

TOKの大変なところ

TOKの学びに今はとても感謝していて、

もっと真面目に授業を受けていれば良かったと

少し後悔しています😿

なぜ、当時高校生の私がTOKに対して

負のイメージの方が大きかったのか一応ご紹介します。

1. 頭の中の整理がつかない

1つの問いについて友達と議論するのですが、

議論がどんどん発展していって、

結局私たちは何を言いたかったのか分からない!

という状態によく陥りました。

答えがない問いに対して議論するので、

議論の収束の仕方がよく分からず、

メモをまとめるのが大変でした。

(ですが、それもそれで、自分たちはなぜそう考えるのか、というプロセスの振り返りになるので、よく分からないまま終わるのでもアリなのかも🤔💭むずかし〜)


2. 言語化するのが難しすぎる

頭の中では、

ぼんやりと、その問いに対しての

イメージが何となく理解できていても、

それを言語化するのがとても難しかったです。

友達と議論してても、

「言いたいことは伝わる!!けど何て言うんだろうね笑」

みたいなシチュエーションがよくありました。

なので、

具体例をたくさん出してお互いの意見交換したり、

マインドマップを書いてみたりと、

色々工夫しながら考えるのが大変でした。


授業内容

※あくまでも私の学校の場合です

DP生以外も受講可能

TOKDPの科目ですが、

DP生でない生徒も授業を受けることが可能でした。

なぜかは分からないです。
(DP生少なすぎるから??)

TOKだけ受講した生徒は、

TOK受講証明書がIBの本部からいただけるようです。

DP生ではなくても、

IBの正式な証明書を貰えるのって

なんだか嬉しいですよね!

実物を見たことないのですが、

ちゃんと紙でもらえるそうです。青色らしい。

授業体制

生徒:約20人(DP生:6人のみ)
先生:3人

先生が3人いる授業はなかなかないので、

授業の時は先生の数多くてちょっと緊張しました。。

TOKの授業はディスカッションメインなため、

DP生6人だけでは成立しません😅

なのでDP生以外の生徒の存在があるおかげで、

より色々な人の意見を聞けて、

議論を深められました。

時間:週1で150分授業(5年次)
※6年次は週1で100分授業

150分=2時間30分

ぶっ続けで授業をします😖

正直、長かったです。。

ですが、

逆に2時間半を使い切っちゃうくらい

濃密な(?)授業だった、

と言うこともできますよね。

「もう終わりの時間か!」

となる日もありました。

先述したように、

考えるプロセスや、

知識について話し合う授業なため、

週に何回か分けての授業だと、

自分が考えていたことが変わったり、

忘れてしまうので、

1回の授業で、

TOKモードになって思考できた点は

良かったと思います。


授業の進め方

98%くらいディスカッションです!

壁一面がホワイトボードの教室で授業していました。

授業の最初に、

 Question Chain と呼ばれるアクティビティを

いつも行いました。

3人〜4人グループで、

最初のお題が提示された後、

グループの中の1人がそのお題に対して答えて、

2番目の人が1人目の答えに関して

「知識に関する問い」を立て、

3番目の人がその問いに答えて、

4番目の人がまたその答えに関する問いを作る…..

というのを繰り返します。

2回目の授業の問いの1つ。

答えるのも難しいですが、

自分で問いを作るのも大変でした。

5つの選択テーマがあるのですが、

私たちの代?学校?では

・知識と言語
・知識と土着の社会

を扱いました。

知識と、それらの関わりについて、

先生が現実世界の問題を出してくださり、

それについて問いを立て、

議論します。

知識と言語の授業のスライド。
問い:男性名詞と女性名詞が私たちのものの見方にどう影響するのか?


問い:あなたが他者を人として どのように見ているか、思っているかは、どのようにあなたとその人の知識との関わり方に影響するのか?


グループで話し合ったあとは、

全体で発表しました。

同じ問いについて考えているはずなのに、

グループによって全く意見や考え方が

異なるのが面白いです。

みんなでホワイトボードに書いて共有します。

試験

TOKには5つ

「知識の領域」(Areas of Knowledge、AOK)

と呼ばれるものがあります。

・歴史
・人間科学
・自然科学
・芸術
・数学

の5つです。

試験は2つのエッセイを書くのですが、

知識に関する問いに対して、

上記のAOK関わらせて書く必要があります。

TOK展示(内部評価)

TOK展示:配点比率33%

 この評価課題では、私たちを取り巻く世界に TOK がどのように顕在し
ているかを深く考察する展示を行います。この評価課題は、教師が内
部評価したうえで、コース修了時に IB による外部モデレーションを受
けます。

母校のシラバスより

35個ある問いから

自分で1つ好きな問いを選択し、

その問いに関連する事物

自分で自由に3つ選んで

3つの事物と問いを関わらせて書くエッセイです。

私は7番を選びました!
3つの事物は、自分と個人的に関わり深いものが推奨されます。
なので私は、自分が所属する合唱団の楽譜を選択しました!!
実際の展示会の様子。
学校公開日のときでDP生が保護者や後輩にTOKについて紹介していました。

TOKエッセイ(外部評価)

TOKエッセイ:配点比率67%

 この評価課題では、当該試験セッションにおいて IB が出題する 6 つ
の所定課題のいずれかを選択してエッセイを執筆します。これは外部
評価の評価要素であるため、IB の試験官が採点します。

母校のシラバスより

配点が高すぎて、悲しくなります。

TOKエッセイでは

先述した AOK6個の所定課題

関わらせて3200字以内のエッセイを書きます。

ちなみに、2022年11月試験の私の代の

所定課題は↓な感じでした。

私は、5番を選択しました。
選択してエッセイ書き始めてから、5番にしたことを後悔🙈

どのお題が書きやすい書いにくいとかは

特にないので、

本当に個人によると思います。

TOKエッセイが難しすぎたのと、

他のDP科目のIA提出時期と時期が重なったのもあり、

TOKエッセイの出来はとても悪かったです😓

みなさん早めに取りかかるのをお勧めします。。。

(ちなみに、所定課題が提示された後にIBから、所定課題の日本語の翻訳版が間違ってた〜というミニハプニング的なこともありました笑)

エッセイに関して、みんなで分析

まとめ

TOKの授業について少しは知っていただけたでしょうか?

知識

ものの見方

価値観

コミュニティ

アイデンティティなど

自分の認識他者の認識の違いを学んだりと、

とても抽象的なことに対して学ぶ科目です。

ですが、

とても抽象的だからこそ、

様々な場面TOK点在し、

DPの各科目の中でもTOKとの学際的な学びも行います。

TOKはDPならではの科目であり、

IBが育てたい学習者の根底的な部分なのかもしれません🤔

答えのない問いに対して話すのは大変ですが、

意義深いですし、楽しいです(^^)

もう一回受け直したい、と日々思います、、

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回:EEについて

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