死んだように眠る
寝ていると、「死んでるのか思った」と言われたことがある。
一回目は高校生のとき。
夜、妹と共同の自室に向かい、敷布団の上にうつ伏せで寝ていた。
後からやってきた妹が酷く焦って、「死んでるのかと思った。やめてよ」と言った。
2回目は社会人になってからの20代。
彼氏さんと話をしながら、二人で床でゴロゴロしていたときに、そのまま寝てしまいそうになった所を、彼氏さんが焦ってゆすり起こした。「死んだのかと思った」と言われた。
精神的なモノを別とすれば、別段持病はないし、どちらも何かしらの仮装をしてたわけじゃない。
酒もタバコもカフェインも(医者の処方箋有りの物も含めて薬も)やってない。
でも、不思議と「死んでるんじゃないか」と思われる。
理由は二人とも教えてくれなかったけれど、その時に共通したことが3つある。
一つは、その出来事の直前まで、ひどくストレスフルな環境にいたこと。
もう一つは、自分自身疲労困憊で、体を動かすことができず、呼吸すら浅くて胸や腹の上下運動すらなかったこと。
最後は、うつ伏せで寝ていたこと。だ。
ゆーて、このときの自分が眠れないほどの状態だったか、と言うとそうじゃなく、何ならいつもよりずっと眠れる気がしていた。
頭の中は空っぽで、どこまでもどこまでも沈んでいくような感覚。息を吐ききって、呼吸は浅く、体の上下運動すらままならないほどゆっくりと。
眠れないときは、この感覚を思い出すと不思議と眠ることができる。
まさに「死んだように眠る」だ。
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