アメリカ生活 レストランびっくり事件
「改装されたホテルのレストランが美味しかったから、今度一緒に行かない?」
最近出会った日本人の友人が誘ってくれた。
「行きまーす!」
ホテル内のレストランなんて素敵に決まってる!外食うれしい!
新しいとこはもっとうれしい!
普段は着ないお気に入りの花柄ワンピースを着て行った。今は死語となったが、ここは昭和生まれ。るんるんと表現しておく。
るんるん!
新しいから気持ちがいい。夜は店内が暗いレストランが多いなか、明るいのも私的にはテンションが上がるポイントだ。
メニューを見る。どれもアメリカンなメニューだ。「うーん、どれにしよう。」迷ったときやメニューを読むのが面倒くさいときは、サラダか、スープか、ヌードル系が無難だ。
「あ、フォーがある!ん、人参?人参ってフォーのトッピングには珍しいけど、まぁいいや。これにする。フォーで海老付きだな。」
ウエーターさんが来た。
「今夜担当します○○です。オーダーは決まりましたか?」
少し緊張気味のお兄さん、若い。大学生?いや、高校生?と思うほどのベビーフェイスだ。
「はい、決まりました。私は、フォーボールをひとつ、海老でお願いします。飲み物は水で大丈夫です。」
小食かつ、ここはアメリカ合衆国。大概皿は洗面器サイズ、デカいのが来るに決まってる。大量に残すから私はいつも食事しかオーダーしない。
オーダー後は、しばらくお互いの近況と、夫との出会いやビザのことを聞かれ、思い出しながら話した。どうやって出会ったか、ここまでどういう経緯だったかは、出会う人全員によく聞かれる。
そうこうしているうちに食事が来た。空腹はピークに達していて、はしゃぐ。
私がオーダーしたフォーボール 海老入り。
かつて見たことのない具材が贅沢に乗る、色とりどりのフォー。まるでサラダのようだ。
草‥タイの香草?みたい香りやな。
もやし‥生じゃない。しかも細切れ。
人参‥こう来たか。袋から出したやつか?
枝豆‥フォーに枝豆か、まぁ許したるわ。
紫オニオン‥合わんぞ。辛いやんけ。
小ネギ‥まぁ、あってもいいかな。
レモン‥箸がないから、くるりと絞れない。
赤いの‥何やろ?ナゾ。
ナゾの赤いのをフォークで転がしてみた。ころん、ころん。中は空洞。薄い外皮。んー何だかわからないから食べるのやめとこう。
食事は野菜から食べる派だけど、麺の場合は、とりあえずズズズッ!と3回一組で麺から食べる派。小食ながら麺の食べ方はバナナマンの日村並みだ。
あれ?短い。ズズズッ!ができない。野菜に埋まってる麺を何度ほじくっても短い。これ、アメリカ人が食べやすいように短くして、スープも少なくしてあるんだなと勝手な仮説を立てる。
次はスープ。アメリカあるあるで、ぬるい。テンションがプチ下がりになる↘︎
お話好きで楽しい友人、やっと食べ始める。
彼女がオーダーしたのは、エンジェルパスタのスパゲッティミートボール、サラダ付きだ。
ご覧ください。この巨大サイズ。お皿のサイズは洗面器をはるかに超えておりました。ミートボールは直径約3.5センチ。やっぱり大きい。
「ははは!やっぱり大きいわね〜。」
二人で笑う。
友人が、一緒に食べましょうとオーダーしてくれた蟹とクリームチーズのワンタン揚げは、絶妙なコンビネーションで美味しかった。
作り方は簡単よと、教えてくれた。
フィアデルフィアのクリームチーズと蟹の身を混ぜ合わせて、ワンタンで包み油で揚げるだけ。
ソースはケチャップとお醤油を混ぜてるとのこと。生春巻きについてくるような甘いソースに絡めておくのも美味しい。小食なのに3つもいただいた。
はずむ会話とワンタン揚げの間に、さらにぬるくなってきたフォーもいただく。
お腹がいっぱいになってきたところで、友人から提案が。
「ここのクッキーのデザート、美味しいのよ。ひとつ頼むから分けて食べない?」
今夜は別腹で行けそうだ。
「はい、半分なら大丈夫そうです!」
来ました、デザート。
その名も、ダブルツリー・クッキー・ピザ!
またもや、直径が洗面器サイズの皿で来た。
茶色は、チョコチップクッキー
白色は、ホイップクリーム
黄色は、バニラアイスクリーム
このコンビネーション、完全に不健康な一品です。
ひとつを2人で分けると言ったのに、なぜか2皿来た。この一皿が一人前なのか、半分サイズなのか不明。
ちなみに、盛り付けも友人の生クリームはきれいにクッキーの両側にあるのに、私のクリームは写真のとおり。盛り付けのテーマがわからない。
味は見た目や想像とは違い、甘さ過ぎず美味しかった。もはや不健康は忘れていた。
あっという間に20時となり、お開きにした。
運転して20分くらい走ったとき、自宅到着3分前、突如私の脳内にさっき食べたフォーがピカッと浮かんだ。
カミナリのように光って浮かんだフォー。そこでようやく気づいた。
「あっ、海老!私の海老がなかった。」
まさかを仕出かしたレストラン。でももう遅い。海老なしフォーに、しっかりチップも払って帰ってきてしまった。
もしあの場で気付けば海老をもらえたのに、帰宅間際に気づいた自分にもびっくりだ。
友人にLINEした。
「今日はありがとうございました。楽しかったです!私のフォーに海老が入ってなかったことに帰宅間際に気づきました!」
友人は、
「私もサラダが付いてこなかったり、入ってるはずのワンタンがなかったりしたことがあります!」
左様ですか…ひぇ〜
アメリカではレストランでも自己責任の観点は必要かもしれない。次回からは必ず確認すると誓ったレストランびっくり事件、
というか、自分びっくり事件でした。
くだらない記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました!
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