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アメリカ 風邪くらいじゃ医者には行かない

まずい。上顎が痛い。体もだるい。

先日、仕事納めを前に風邪を引いてしまった。2年9ヶ月ぶりだ。大体3年に1回引くか引かないかで滅多に風邪にはならない。

アメリカでは風邪やインフルエンザで受診する人は、例えば、高熱がある、熱が下がらないなど、よっぽど症状が重い人だという。大人も子どもも、風邪を引いたと思えば、ドラッグストアで薬を買い自宅で休むというのが一般的。100%のオレンジジュースを飲むという人もいる。

夫はわたしより年上だが、生まれてこのかた、風邪やインフルエンザで医者に行ったことがない。風邪を引いたらビタミンCと亜鉛のサプリメントを飲み、症状があるときだけイブプロフェンを服用する。極めつけは、コロナに罹患したときも同じイブプロフェン服用と自宅療養だけだよと涼しい顔で言った。すごい。

夏にアメリカ人の知り合いがハワイ帰りにコロナになったときも病欠はたったの1日。完全リモートとはいえ、翌日に通常勤務をするタフさには驚いた。もちろん、医療機関受診はしていない。

アメリカは医療費が高い、年間の限度額がある保険もある。そんなアメリカでは、日本とは感冒の捉え方も治し方も違うと思う。日本にいた頃、わたしはパブロンの小瓶を3日間ほど服用、症状の改善がなければ、すぐさま受診してたな。日本の恵まれた医療が急になつかしくなった。


さて、症状は日曜の夜、夕食の準備をしようというタイミングで気づいた。自宅から20分はかかるドラッグストアにこれから行くのは億劫だ。時間もない。夫に訊いてみた。

私「風邪かも。タイレノールかイブプロフェンある?」
夫「アイビュープロフェンならあるよ。」
私「アイビー?なにそれ?」
夫「違う。アイビュープロフェンだよ。」

持ってきてくれたのはイブプロフェンだった。
私「これ、イブプロフェンやん!」と楯突く。

イブプロフェンは日本での名称。英語ではアイビュープロフェンと発音する。このことを知らなかったわたしは、英語ネイティブスピーカー相手に日本の名称が正しいかのように訴えた。天然ボケと思い込みが合わさった人間が風邪を引くと、まったく話にならない。

幸いにも、今回のわたしの初期症状は喉(上顎)の違和感と鼻詰まり、少しの倦怠感だけ。熱、咳の症状がなかったので、何とか仕事を乗り切りたかった。薬はなるべく控えたいが、そんなことは言っていられない。とっとと治す。

月曜の勤務後、自宅からいちばん近いCVS というドラッグストアに行った。CVSは自社ブランドは安いが、他社製品はスーパーと比較すると、薬も化粧品等も3ドルほど高いのだ。モノによっては4ドルくらい高いから通常は行かないがクーポン利用目当てに行ってみた。

Cold(風邪薬)のセクションに行くと、幅4メートルほどの長い棚一面に薬が陳列されていた。主には4種類があった。
1. Cold Relief (熱以外の症状)
2. Cold/Flu Severe (症状が強い風邪/インフル)
3. Cold/Flu (2ほどではない風邪/インフル)
4. Cough (咳止め)

どれがいいのだろうか。

風邪だけどインフルエンザじゃないよね。
強い薬は避けたいな。
咳はないしね。

30分ほど迷ったあげくCold Reliefを購入した。早く帰宅したくて、わからない単語は調べず、適用症状と服用の注意点のみ読んで店を後にした。

購入したCVSブランドの風邪薬


ちなみに、熱や悪寒、体の痛みがあるときは、いずれかの服用が一般的だ。
1. Tylenol  ご存知のタイレノール
2. Ibuprofen イブプロフェン

月曜の夕食後購入した薬を開けて気づいた。なんと100mlの水に溶かして服用するタイプだった。錠剤2個が袋に小分けされている。これじゃ、職場では飲みづらいということで、朝夕のみ服用することに。

100mlが入るコップに水を入れ錠剤を入れる。するとビールのようなシュワシュワという音とともに、あっという間に泡が立ち溢れてしまった。勿体ない、成分全部を摂取できない・・・慌ててズズズと泡をすすった。

ビールのような風邪薬

まじめに朝夕1日2回、この泡ぶくの薬を1箱飲み切った。毎日8〜9時間睡眠も続けた。おかげで症状は軽めのままで仕事納めの週を乗り切ることができた。

わたしの住むペンシルベニア州の地域では、ここ最近0℃〜5℃程度が多い。先日は-10℃もあった。そんな気温でも勤務する小学校では1日3回子どもたちは屋外で休憩時間を過ごす。お構いなしで遊ぶことだけに集中し、元気に走り回っている。コートを脱いでしまう生徒もいるほどだ。

そんな子どもたちと毎日一緒にいるんだから、わたしも元気でいなければならない。体調管理も仕事のうち。

アメリカでも、日本でも風邪が流行っていると聴きました。どうぞ皆さんもお風邪などを召されぬよう、お元気でよいお年をお迎えください。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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