留め書き。
留め書きです。
これはほんの留め書きです。
これはほんの少し立ち止まって刻んでおきたかったことをいつでも見返せるように書き留めておいた文章です。
"わたしにとってのすき"をそっと抱きしめていられればそれでいい
わたしは歌が好きです。
小学校1年生から約11年も合唱団に在団していたので周りからは言わずもがな歌は好きだろうと思われます。
そうです。その通りです。わたしは歌うのも踊るのも好きですし、聴くのも好きです。大人になってから電子キーボードを買って軽くコードの弾き語りもできるようになったので演奏することも好きになりました。
わたしは歌がすきです。
歌が好きといっても、もっと広ーくすきで、
合唱団で歌っていたようなクラシックや世界民謡・日本の童謡唱歌叙情歌、ポピュラーソング、懐かしのJpop、合唱ミュージカル、ディズニーメドレー・ジブリメドレーなどももちろんすきです。合唱団を退団して8年経った今もあの歌たちを歌ったり踊ったりできるくらいすきです。
ほかにもお父さんやお母さんの影響でウルフルズやサザン、小田和正など、車の中で聴く両親の持っていたCDやMDから流れる歌がすきでした。
思い返せば両親も歌がすきでよく車の中で一緒に歌っていました。
そして、中学時代にラジオを聴いていた影響でバンドもすきでした。
(邦ロックっていうのかな… でも自分の中ではバンドって言ってます)
KANA-BOON、BaseBallBear、クリープハイプ、SUPER BEAVER、ほかにもラジオから流れてくる曲や閃光ライオットのバンドなど、SCHOOL OF LOCK!きっかけで知った曲を聴きまくる日々でした。
お小遣いで買ったお気に入りのWALKMANから流れるラジオと音楽があれば自由に生きていける学生時代でした。
歌はいろいろすきですが、わたしは中でもシンガーソングライターの高橋優さんがすきです。
"今思ったことを、今歌う。今を生きて、歌にする。"
それを感じる歌と歌う人の人柄と歌う人の気持ちがいっぱい詰まっています。
特にわたしは『ほんとのきもち』という歌がすきで、ドラマ主題歌としてこの曲を知ってから最終的に本編そっちのけでこの歌をきくためにドラマを見ていたぐらいこの歌が好きでした。
孤立というか疎外感というか、いつも輪の中にいるはずなのに馴染めてない感覚を持っていた思春期、
まわりに対してわからないことだらけだし、色んなこと考えたって答えがでないことだらけの上に、そんなのが生まれては消えて生まれては消えてが尽きない日々の中、
それでも自分の持ってる気持ちは確かだっていう歌詞と力強い歌声に心打たれて。
深掘りしていく内にMVで全身を使って体現する姿を見たときに歌だけじゃなく高橋優さんその人自身にも心打たれて。
リリースされた小学6年生当時はまだWALKMANも持ってなかったしCDを買えるお金もなくてずっと気持ちを溜め続け、
中学生になってレンタルツタヤの中古販売コーナーで安くなったシングルの『ほんとのきもち』を買って家のCDラジカセで繰り返し聴き、ようやく自分のWALKMANを手にしてプレイモード1曲リピートで繰り返し聴き続けていました。よく口ずさんでもいました。
そのくらい1曲にかける熱量の高さでもって高橋優さんがすきでした。
あ、もちろんシングル全体すきです。
カップリング曲『シーユーアゲイン』『こどものうた』含めて3曲。
"今思ったことを、今歌う。今を生きて、歌にする。"
それを強く感じられる3曲とその構成。
だからぜひとも3曲すべて聴いてほしい。
どんどん深みにはまって、よっしゃ、もっと深掘ろ!と思って、
色んな情報が届くのが遅い田舎なりに、お財布事情の厳しい中学生なりに、どうにかできないかなって考えて。
『ほんとのきもち』が2ndシングルだったこともあって、インディーズ時代の曲ってどうやって調べんだ?みたいに頭を悩ませていた頃。
クラスで「すきな歌手、誰?」という会話の中で高橋優さんの名前を出したんですよ、めっちゃフツーに。
そしたら同級生に「え、?お前高橋優すきなん!?」ってめっちゃ笑われまして。
高橋優さんの持ち曲の中に、
人間の生物的な弱さ・欠点、そんな人間たちで構成された社会の身勝手さ・汚点を歌った曲に対して、タイトルに自慰行為の言葉をあてがった歌があります。
中学生男子。思春期真っ盛り。
彼がそれをいじらないわけがありません。
いじられました。いじりたおされました。
"そんな歌を書くヤツがすきなヤツ"として、
クラス全体に言いふらす声量で。
男子ほぼみんな笑ってたな。すごく笑われた。
女子はみんな気まずい顔してた。そりゃそうや。
わたしだって気まずいもん。そりゃそうよなぁ…
高橋優さんご本人も歌詞の中で、題名の過激さにはちゃんと言及してます。
それでも題名とか曲とかそういうものの議論でもって心と心をぶつけてこうぜとおっしゃっていて。
タイトルだけで知った気になって、肝心の中身まで辿り着いていない。
上辺だけで皮肉られている自分。
まんまと皮肉られている同級生。
笑われた後でちゃんとこの歌を聴いたけど、わたしはやっぱり高橋優さんがすきだなと思いました。
それでもその気まずさから深掘りや曲を聴くことから離れました。
いや、貫いてよ、自分。
ねぇ、貫いてほしかったよ。
自分の殻に閉じ籠りました。
聴きたいと聴いてたら笑われるかもしれないのチグハグな心に、
自分の心なのに自分でもどうしたらよいか分からなくなって。
殻に籠ることで、周囲とも、自分自身とも、一旦距離を置きました。
高校3年生になって生徒会の友だちが文化祭のハイライト映像に『現実という名の怪物と戦う者たち』を使って泣いたのをきっかけにもう一度あの3曲を聴き直し、
今はあの時期を取り戻すかのように高橋優さんを深掘りして聴きまくっています。
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子どもっていうのはとてつもない熱量で
純粋な「すき」の気持ちを強く、真っ直ぐ、持っています。
(なにがきみたちをそんなに熱くさせるんだ)
(どうしてそんなに飽きることなく繰り返し同じことができるんだ)
(いつのまにそんな熱量になったんだ)
そしてすぐになかまにしようとします。
ゲームも、本も、遊びも、歌も、
「すき」の気持ちに全身全霊です。
おもしろいものを必死におすすめしてきます。
おすすめされたら全力でおもしろがってくれます。
同じ「すき」をもつ子がいたらハイタッチしたり、走り回ったり、踊り出したり、全身ですきを共感できた喜びを表します。
たとえ周りからみたら少数派だったとしても、ひっそりこっそりでも一人でしみじみ楽しんで味わっている表情がこぼれています。
その子どもたちの姿が私の目にはほんとにきらきらして映っていました。
そのおかげでののコーチは中学生の自分に対して、一つ責めることをやめられたように思います。
いや、貫いてよ、自分。たしかにそう思いました。
でも、それが難しかったことも今ならわかります。
多感な時期故、周囲の目が気になる時期故、敏感な心が過敏になって、見られたくない心を覗かれるのも避けたかったんです。
それも自分の心を、自分の「すき」を、守るための手段だったんです。
今ならわかります。ちゃんとわかります。
だからその分、今ののコーチが、これからのののコーチが、その「すき」を掴んで離さないでいます。大切に大切に抱きしめていきます。
約束します。ののコーチは自分のすきなものを自分で大切にできる大人になることを約束します。
あとね、ののコーチにもみんなみたいななかまができました。
大人になってからののコーチの周りに同じすきをもっているなかまに会えました。高橋優さんがすきな人に会えたし、ののコーチがおすすめしたらすきになってくれてなかまになった人もいたし、ののコーチがおすすめされてその人のなかまになったこともあります。
ねぇ、みんな。なかまがいるっていいですね。
ののコーチは今がとてもたのしいです。
わたしがすきなものをわたしがすきなままで居られることが、
なにより楽しくて、なにより幸せだと、みんなに教えてもらいました
ののコーチは歌がすきです。
ののコーチは歌うことも、踊ることも、聴くことも、演奏することもすきです。
ののコーチは高橋優さんがすきです。
みんなのすきなものはなんですか?
もしよければ教えてください。そしてなかまにいれてくれたら嬉しいです☺︎
もしよければ教えさせてください。なかまになってくれたら嬉しいです☺︎
「すき」の気持ち。
それは誰かが否定していいものではないし、できたら自分も信じ続けていてほしいのです。
正直に言うと、真実・本当なんて大人になった今でもわかっていません。
でもわたしのなかのほんとの気持ちは誰に否定されたって、殻に籠ったって、自分が一番よく知っていますね。
ほんとのきもち。こそ大切にしたい。
子どもたちから教わったこと、
背筋を伸ばして、しゃんと胸を張って、まっすぐ歩き出せるものを与えてくれた会話たち。
絶対忘れないようにしておきたい想い出だけど、ふとした瞬間に忘れてしまうかもしれないから形に残しておきたかったのです。
留め書きです。
これはほんの留め書きです。
これはほんの少し立ち止まってでも心に刻んでおきたかったことをいつでも見返せるように書き留めておいた文章です。
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