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お話4 悲しみの中に光る愛

昨日は、悲しい思いで包まれていました。

大切な友人が、とてもとても苦しい目にあっている、ということを、知ったからです。

彼女の好きなカフェで、久しぶりに再会し、話を聞くことができました。

悲しみを語る、彼女の目の中に、私が居り、私の目の中に、彼女が居ました。

そんなふうにして、私たちは、悲しみを分かち合えたのでした。


私たちの心の中には、大きな悲しみのボウルがあります。

ひとりではとても、溺れてしまうような、おおきな海です。

けれど、悲しみは、分かち合うほど、そこに暖かな、別の海の潮が流れ込むように

ふしぎな色合いと、あたたかさで、海の水は変わってゆきます。

別の悲しみの海に支えられていると、そのとき気づきます。


私の友だちは愛する方だと、私は思っています。

誰かを、愛し抜き、愛し抜きたいという、強い思いを持たれている方だと、感じています。

悲しみは、愛することと、深くつながっていることを、感じさせられます。

愛する方の瞳は悲しみに満ちていても、尚愛に満ちて、やさしいです。


そのことを思ったとき、以前テレビで拝見した、ジャズ・シンガーの斎藤悦子さんの姿を思い出しました。

斎藤悦子さんが、愛する旦那様との別れを語ったとき、その瞳がまるで涙で守られているような、そんな光の輝きを感じたのでした。


きっと涙と愛は、深く深く、関係があるのでしょう

涙を流すことは、本当に大切なことなのでしょう。

そんな涙を流せる人に、私もなれるのかな
そんなことを思いました。

斎藤悦子さん「Danny Boy」

kasumi 


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