えべっさん。

(※えべっさんは「えびすさん」のこと)

今日は十日戎の宵戎である。
私は地元が西宮であり、えびすの総本社で、毎年行っていたものだが、地元を出てから徐々に足は遠のき、最近はわざわざ十日戎に行かなくなった。

商売しているわけでもないのに、熊手を買ってみたり、を買ってみたりしていたのも、毎年更新するのが面倒になってやめてしまった。

まあ、寒い中わざわざ出向くのがめんどくさいというのもあるのだけど、もうここ20年くらいの異常な人出に辟易したのだ。

子供の頃は、多少混んでも普通に参拝したり、夜店楽しんだり出来ていたのだ。
しかし、福男選びが全国ネットのテレビで騒ぎたてられるようになり、知名度も爆上がり、入場規制になるほどの人出。
門の中にすら入れない。
外の車道で人混みが動かない。

巨大マグロに小銭を貼り付ける謎の行為に、行列に並ぶとか信じられない。

正直昔は混雑具合だと、大阪の今宮戎の方が混んでるイメージだった。
あちらは事代系のえびすだが、商いの都ということで、テレビニュースで見るのもそっちだった気がする。

福男選びも、クラスの子の兄が一番だった事があったり、それくらい身近なものだったのに、今や全国から挑戦者がやってくるイベントと化している。
すごいね。

小さい頃は、お正月から間をおかずにえべっさんというイベントがやって来て、楽しかったように思う。
私は屋台のイカ焼き(普通にイカを焼いたやつ)が好きで、300円くらいから食べられるところもあったのに、正月に見かけた屋台のイカ焼きは700円からで世知辛かった(笑)


ちなみに、えびすを祀る神社と言われる所は、えびす(蛭子/ヒルコ)系事代主系がある。
えびすは、イザナギ・イザナミから生まれた不具の蛭子(ヒルコ)であり、海の向こうから寄りくるものであり、それは七福神にも採用された釣竿と鯛を持ったお馴染みの神であり、海辺や漁師町なんかに多い。

事代主(コトシロヌシ)は釣りをしていたことからえびすと習合したらしく、父親である大国主(オオクニヌシ)がダイコクとも読めるため、七福神の大黒天と恵比寿は親子ということになったり、ややこしい。

自分のところがえびす祭りのルーツだ的なことをいろいろなところが言うが、えびす(ヒルコ)が海から引き揚げられて、現在地に運ばれて祀られたという伝承をもつ西宮神社が総本社を名乗るのは納得である。

そして、もはやえびすにまつわる神は、本殿どころか境内社、摂社末社にも無いにも関わらず、えびす祭りを開催し始める神社まである。

商売繁盛の神とはいえ商魂逞し過ぎやろ(笑)


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