「ふれあい」とは「同地同時に多数の人を集めることで、普通にしていると生じない人同士の意図せぬ交流を生み出す」こと説~あるいは方便プロセスデザインによるイノベーション促進施策の応用例として
まちづくりの分野では、しばしば「ふれあい」という言葉が好まれる。
あまり多くの人は知らないと思うし、知らなくてもいいことだが、この独自の概念、実はWikipediaの記事があったりする言葉なのだ。
これによると「ふれあい」とは「年代層や職業などが異なる人間が情緒的につながった関係を形成することを指す」という。
「袖振り合うも多生の縁」ということわざがある。道を行くとき、見知らぬ人と袖が触れ合う程度のことも前世からの因縁によるという意味から、どんな小さな事、ちょっとした人との交渉も、すべて深い宿縁によって起こるのであるという意味のことばだとされる。ちなみに、「袖すり合う」「袖ふれあう」という用法もある。
これらの用法を見るに、「ふれあい」概念にとって重要なのは、「すれ違い」的な偶然性だと思う。狙って出会うのではなく、偶然すれ違う。そもそも、我々が意図して出会える関係などたかが知れている。しかし意図せぬ出会いには、思わぬ効果を生み出す可能性が開けている。つまりはイノベーションへの期待する態度こそ「ふれあい」なのだ。
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