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【依頼記事】地域社会はイノベーションを起こせるのか? 後編~そもそも「まちづくり」とは何か?から考える

 本記事は、京都市ソーシャルイノベーション研究所からのご依頼を受けて書かれたものです。2022年1月17日実施予定のオンライントークイベント「SILKの研究会」の内容と連動しています。

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 本記事はその後編です。前篇はこちら。

 本記事の全文を読むには有料マガジン「読むまちづくり」の購読が必要ですが、上記トークイベント参加者には、「読むまちづくり」の購読をしなくても、無料で記事全文をプレゼントすることになっているので、お得です。なので、この記事にご関心をお持ちの方は、ぜひ上記トークイベントにご参加ください。

 上記のような事情から、本記事はSILKトークイベント参加者向けに、イベントでの対話の理解を深めるための補助テキストとして書かれた内容となっています。いつもと書きぶりが違うのはそういう理由です。ご了承ください。

 依頼記事だけど、字数を気にせず好きに書いてください、と言われたので、好きに書いたら、前篇で18000字、後編で10000字書いていました。長いですが、プレゼントとしては、内容はさておき、文量で有り難みが出るからいいかもしれないな、と思っています。それではどうぞお楽しみください。

本稿の狙い

 このコラムに関心をお持ちいただき、ありがとうございます。谷と申します。普段は自治体に勤めながら住民参加のまちづくりのお手伝いをしたり、大学で学生にまちづくりを教えたりしています。

 本コラムは、前後編の二本からなり、前編では「「まちづくり」のトレンドから考える」と題して、ここ半世紀ほどの地域社会の歴史の中で、どのようにイノベーションが起こってきたのか、ということを概観してきました。

 ただ、その中で多用されてきた「まちづくり」という言葉の定義は、あえて一般的なニュアンスにとどめてきました。まちづくりに普段ご縁のない読者の方には「で、結局まちづくりってなんなん?」と感じられる向きもあったのではないかと思います。そこで今回は、この「まちづくり」というものが、そもそもどういう意味を持つ営みなのか、ということを説明することを軸にして、まちづくりを通じて地域社会にイノベーションを起こすとは、どういうことなのか、ということを考えてみたいと思います。

前置きとして・・・「まちづくりという潜望鏡」

 コラムの本題に入る前に、ちょっと前置きをさせてください。落語でいう「まくら」ですね。

 もう5年以上前の話になりますが、私の10年来のまちづくり仲間である友人が、ソーシャルイノベーションを標榜する某団体の講座に受講生として参加していまして。彼はまちづくり、特に都市計画を専門とするコンサルタントで、その仕事に活かすため、新しい知識を得ようと、ソーシャルイノベーションについて学ぼうと考えていました。

 そこで、その講義に参加していた他の人から、結構ショックな言葉を言われます。

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