まちづくりにおける「見えない関係」と「あの人」の役割の話。
まちづくり活動は、うまくいくケースとうまくいかないケースがあり、その違いは、メンバーの関係性にありそうだ、ということは常々言われている。
いろんな調査を見ていても、人が会社を辞める理由のトップも人間関係だという。とりわけ、賃金の発生する労働と違い、ボランティアは気持ちが重要であるから、その傾向はより強くなりそうである。グーグルも成果を上げるチームは別に学歴が高いとか定期的な会議で合意形成をしているとかいうことはあまり関係なく、心理的に安全な関係が作れている、ということを調査から明らかにしているので、人間関係の質に要点があることに疑いはないだろう。
では、まちづくりにおいてはどんな関係性が重要なのか。ここに焦点をあてた論文として、助川 達也ほか「自発的なまちづくり活動の担い手の動機・展開過程に見出される担い手同士の関係」がある。
この論文は、茨城県古河市における自発的なまちづくり活動の担い手を対象に、彼らの活動動機や展開過程における、他の担い手との関係に焦点を当てたものである。
茨城県古河市における自発的なまちづくり活動の担い手間の関係性を分析するために、文献調査による事例収集、担い手へのヒアリング調査、関係性の分類、時系列分析を行っている。
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