【イタリア・スイスの旅】3日目:二度目のフィレンツェ
【3日目 7月30日(火)のスケジュール】
8:30 サン・マルコ修道院
11:00 サンタ・マリア・デル・カルミネ教会
11:30 サント・スピリト聖堂
12:00 ランチ@Osteria Tripperia Il Magazzino
14:00 ピッティ宮殿
16:00 ボーボリ庭園
16:30 ベルヴェデーレ要塞
17:15 バルディニ庭園
18:00 ディナー@Osteria Antica Casa Torre
3日目は終日フィレンツェ市内観光。フィレンツェのランドマークと言えばドゥオモのクーポラだが、夫もわたしも過去に登ったことがあるし、子連れで登るのは難しいと判断し、ドゥオモは外から見るだけにして今回は前回(20年前)に行けなかったところを中心に回ることにした。
<MEMO>ドゥオモに登るチケットは1か月前の時点ですでにかなり埋まっていたので、登りたいなら早めに予約すべし。(ジョットの鐘楼なら前日でも普通に予約できる感じだった。)
朝8時過ぎに宿を出て、アカデミア美術館の行列を横目にサン・マルコ修道院へ向かう。ここでのお目当ては、フラ・アンジェリコの「受胎告知」だ。朝早いこともあり、観光客は少ない。
階段を上った先に、その絵はあった。これまでに図版などで何度も見たことのある絵だったけれど、実物を見て初めて、建物のアーチを結ぶ黒い線の存在に気づいた。結構目立つ線なのだが、不思議と目に入っていなかった。恐らくアーチを支える鉄の棒で、同じものが実際の建物にもあったし、アーチの形も一緒だった。サン・マルコ修道院の修道士でもあったフラ・アンジェリコはここに住まい、ここでこの絵を描いた。この絵の舞台もサン・マルコ修道院だ。現地に赴かなければ鑑賞することのできない壁画を、しばしの間独り占めして、じっくりと堪能することができた。
<MEMO>サン・マルコ修道院は日・月曜休館。
サン・ロレンツォ聖堂やサンタ・マリア・デラ・ノヴェッラ教会などの有名な教会の外観を見ながら街を散策し、アルノ川を渡って対岸のカルミネ地区にあるサンタ・マリア・デル・カルミネ教会へ。ここには教会の天井画と付属のブランカッチ礼拝堂に描かれたマザッチオのフレスコ画を見に来たのだけど、礼拝堂は要予約かつ火曜日定休だったので見られなかった。リサーチ不足が悔やまれる。
カルミネ教会の天井画のだまし絵は素晴らしかったけれど、荘厳で静謐な教会の雰囲気が工事の騒音で台無しだった。この教会、一般開放は午前中のみなので、工事は午後にやってくれてもいいんじゃない?と思わずにはいられない。
<MEMO>サンタ・マリア・デル・カルミネ教会は10~12時のみ公開。ブランカッチ礼拝堂は要予約&火曜休館。
ブランカッチ礼拝堂に入れなかったので、近くのサント・スピリト聖堂へ。ドゥオモのブルネレスキが設計したとあって、円形のクーポラが印象的な教会だ。シンプルすぎて逆に目を引くファサードとは対照的に豪奢な内装を写真に収めたかったが、聖堂内部は撮影不可とのこと。
予備知識ゼロで来たので知らなかったけれど、奥の聖具室にミケランジェロ作の磔刑像が展示されていた。この磔刑像はミケランジェロ18歳の時の作品だとか。聖具室を抜けたところにある回廊とお庭も素敵だった。観光客が少なく、ゆったり過ごすことができてよかった。
<MEMO>サント・スピリト聖堂内部は写真撮影禁止。至る所にCCTVがあり、気難しそうな門番のおばさんがNO PHOTO!と目を光らせていた。ノースリーブ入場不可。入場無料だが、磔刑像が展示されている聖具室は有料。(確か1人€3くらいだったと思う。)
ランチは姉のガイドブックで紹介されていたOsteria Tripperia Il Magazzinoに行った。お店の名物トリッパがとても美味しかった。レストランを出てピッティ宮殿に向かう途中で、2日前にも行ったPasseraを再訪してジェラートを食べた。この旅ではいろんなジェラート屋さんでジェラートを買って食べたけれど、ここのジェラートが一番美味しかった。また、事前に目星をつけていたマーブル紙の専門店Il Papiroにも寄って、自分へのお土産に文庫本用のブックカバーを購入した。
ピッティ宮殿はトスカーナ大公の宮殿として使用された宮殿で、「パラティーナ美術館」とも呼ばれるように、イタリア・ルネサンス美術の殿堂ウフィッツィ美術館にも負けず劣らずの名画コレクションを有している。ありがたみが薄れるほどに、名画が壁いっぱいに飾られていた。
豪華絢爛な内装や絵画をじっくり鑑賞してから宮殿の庭園であるボーボリ庭園へ。外に出た瞬間に強烈な日差しを浴びて戦意を喪失したわたしたちは、早々に庭園を出ることにした。並木道を通って噴水まで行きたかったが、庭園内に涼める場所がなかったので諦めた。
ボーボリ庭園を出て、すぐ近くのベルヴェデーレ要塞へと向かった。入場無料だが、入口に門番のおじさんがいてチケットを発行してくれる。要塞なので高台になっていて、フィレンツェの街を一望することができる。でも観光客はほとんどいないので穴場だ。景色を楽しんだ後は、バーのテラス席でひと休み。冷たい飲み物を飲んで生き返った。
フィレンツェの展望台としてはミケランジェロ広場が有名だけど、ここからの景色も十分に素晴らしい。
<MEMO>展望台の目の前に木があって、少し手前のさらに高いところ(バーのテラス席がある場所)からでないと街の眺望写真は綺麗に撮れない。
ベルヴェデーレ要塞を出たところで息子が急に便意を催したので、お隣のバルディニ庭園のチケットデスクでトイレをお借りできないか尋ねたところ、ボーボリ庭園のチケットがあれば追加料金不要でバルディニ庭園にも入場できることが発覚し、立ち寄ることに。有料だと思っていたので入るつもりはなかったのだが、段々になった庭があって一風変わった素晴らしい庭園だった。ここもまた高台にあるので、テラスからフィレンツェの街を一望することができる。藤の季節はとうに過ぎていたけれど、藤棚の下に少しだけ藤色の花びらが残っていた。藤の季節はさぞかし綺麗なのだろう。
バルディニ庭園を出て、アッレ・グラッツェ橋を渡って夕食のレストランOsteria Antica Casa Torreへ。ここはわたしのスマホでGoogleマップをいじるのが大好きな息子が見つけたお店だ。「ねぇ4.8点だよ!美味しそうだよ!」と言うので、フィレンツェ最後の晩餐はこのレストランに決めた。結果、どれも美味しかったし、店員さんも感じがよくて居心地のいいお店だった。18時から営業しているのも子連れにはありがたい◎
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