【イギリス国内旅行】グレートウエスタン鉄道博物館&ロングリート・サファリパーク1泊2日②
イギリス国内旅行2日目。今日はロングリート・サファリパークに行く。
こちらのサファリパークは、アフリカ以外では世界で初めて誕生したドライブスルー式のサファリパークだそうだ。元々は広大な土地と大邸宅を所有する貴族の所有地だったが、高額な相続税に悩まされ税金対策でサファリパークを開園したのがはじまりだとか。邸宅であるロングリート・ハウスも一部が公開されていて、チケット購入時に邸宅ツアーのオプション(時間指定あり)を付けることもできる。
スウィンドンのホテルに泊まったわたしたちは、朝9時過ぎにロングリート・サファリパークに向けて出発した。道中でハリー・ポッターのロケ地にもなったレイコック村の横を通過したときに、原っぱにたくさんの車が停まっているのを見かけた。調べてみたらレイコック・カーブートセール(Lacock Car Boot Sale)を開催中であることが分かった。car-bootはイギリス英語で車のトランクを意味する。不用品を車のトランクに積み込んで広場で展示販売をすることから、こちらでは蚤の市(フリーマーケット)のことを「カーブートセール」と呼ぶらしい。イギリスに2年住んでいても知らないことばかりだ。
ロングリートには10時半頃に着いた。ゲートを通過し敷地内に入ると遠くに立派な大邸宅、ロングリート・ハウスが見えてくる。宮殿のような大邸宅だ。昨日のリディアード・ハウスに続き、今回も子どもが喜ばない邸宅の入場はパスした。
まずはドライブスルーのサファリパークではなく、車を駐車場に停めて歩いて回る動物園に行くことにした。
園内には動物だけでなく、鉄道やジャングルクルーズといったアトラクションやプレイグラウンドもある。最初に鉄道に乗ることにした。発車する際に流れたのがJRの発車メロディだったことには驚いた。開発した人が日本の鉄道のファンなのだろうか。2年ぶりに聞いた懐かしい音にテンションが上がる。こんなところで聞けるとは!乗車時間は10分ほど。車内から動物の姿を見られないのが少々残念だった。
次に訪れたのはRainbow Lolikeet(日本語だと「ゴシキセイガイインコ」というらしい)の小屋。1.5ポンドでコップに入った餌の液体を購入することができるのだが、小屋に入るやいなや鳥たちがものすごい勢いで群がってきて楽しかった。
次はクロコダイルとオオカワウソ。こちらの動物園では、追加料金を払えばVIP待遇をしてもらえて餌やり体験などができるのだが、ちょうどVIP客がオオカワウソの餌やりをする場面に立ち会うことができた。鋭い歯で魚に食らいつく姿は恐ろしく、凶暴な印象だ。
次はウォークスルー部分で一番楽しみにしていたコアラ。つい先月、チューリッヒ動物園でコアラとの人生初対面を果たしたばかりなのだが、幸運なことに日を置かずに二度目のチャンスが巡ってきた。こちらのコアラは、より稀少な南方系コアラだ。大阪の天王寺動物園で飼育されていたオスのコアラ、アーク父ちゃんの引越先としてこのロングリート・サファリパークを認識している日本のコアラファンもいるかもしれない。残念ながらアークは昨年末に亡くなってしまったが、アークの子どもには会えたと思う。(個体を識別できず誰が誰だか分からない。)飼育小屋の外に写真と名前が書かれたパネルが掲げられていたのだが、1つパネルが取り外された跡があった。きっとアークのパネルだったのだろう。合掌。
プレイグラウンドで遊んで、ナイルオオトカゲとナマケモノとミーアキャットを見て、簡単にランチを済ませたら、車でサファリパークに向かう。サファリパークは駐車場からさらに車で10分ほど走った先にある。いかに広大な敷地かということが分かる。
キリンやシマウマがいるエリアを抜け、フラミンゴの池を通り過ぎると、多数のアカゲサルが暮らすモンキー・バレーに到着する。ニホンザルによく似ているが、日本では特定外来生物に指定されているらしい。イタズラ好きのおサルさんたちは、次々に車のボンネットに飛び乗ってくる。赤ちゃんをぶら下げて歩く母ザルも多数見かけた。至近距離でおサルさんを見ることができてとっても楽しいが、車に傷がついた、アンテナを取られたなどの被害もチラホラ聞くので高級車や新車に乗っている方はパスした方がいいかも。(モンキー・バレーは入場せずにスキップ可能。と同時に2周することも可能で、我が家の前の車はよほど気に入ったのか2周目に向かっていった。)
ラクダやヤギがいるエリアを過ぎると、次はディア・パーク。ここに暮らすアカシカは体がとても大きい。角がないのでメスなのだろう。この子たち、角があったらトナカイみたいだなと思ったら、実際にアカシカとトナカイはよく似ているらしい。(トナカイはアカシカと違ってメスでも立派な角が生える。)このアカシカさんたちには、これまた1カップ1.5ポンドで餌やりができる。車の窓を開けると、さっそく顔を突っ込んで餌に向かってきた。
ディア・パークを出てしばらく進むと、いよいよサファリパークのハイライト、肉食動物エリアに入っていく。
まず最初はトラ。数頭のトラがいるはずなのだが、1頭しか見かけることができなかった。しかも、かなり見づらい場所にいて動かなかったため、トラを間近に見るのは諦めた。
次はライオン。繁殖のためなのか最初に見かけたライオンはオスとメスが一緒に隔離されていて、しばらく進んだ先で2つのハーレムを見かけた。オス1頭に対して、数頭のメス。ライオンと言えば立派なたてがみが特徴だが、個人的にはメスの方が精悍でカッコいいと思う。
次はチーター。ウィップスネード動物園にもチーターがいるのだが、いつ行っても見られなかったので、ようやく対面することができて感激した。いつか本物のサファリに行って、全力疾走するチーターを見てみたい。
最後はハイイロオオカミ。悪役として描かれがちなオオカミだが、実際には賢くてカッコいい動物だと思う。子どもたちも素直に「カッコいい!」と感想を漏らしていた。童話での扱いがひどすぎて気の毒だ。サファリパークのトリを務めるのがオオカミで、なんだかうれしい。
この日は航空ショーのイベントがやっていたので、熟練のパイロットたちが繰り広げる華麗なアクロバット飛行を見てから帰路についた。パイロットさんたち、勇敢すぎる!
帰り道、ストーンヘンジの横を通った。ストーンヘンジも近いので、併せて訪れてもいいかもしれない。また、ロングリートの近くにはストウヘッドというナショナルトラストの美しい庭園もあるし、今回宿を探していて良さそうなグランピングサイトも近くに見つけた。いつか機会があれば、ぜひ再訪したい。
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