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【子連れロンドン】テムズ川にスペインのガレオン船がやってきた!

大航海時代のスペイン繁栄の立役者となったガレオン船のレプリカ「アンダルシア号」がロンドンにやってきたというので、週末に子どもを連れて見に行ってきた。

停泊場所はロンドン塔からほど近いセント・キャサリン・ドック。豪華なヨットや王家のボートが停泊していて優雅なヨットハーバーのような雰囲気の場所だが、元々は産業革命期に造られた商業船用のドックだったそうだ。テムズ川で大渋滞している荷下ろし待ちの船を安全に停泊させる場所が必要となって造られたのだとか。(高級品を大量に積んでいたのでよく海賊に狙われたらしい。)で、ドックが建造される前は、この一帯にはセント・キャサリン(聖カタリナ)教会という修道院があったそうで、このドックの名称はそれに由来する。余談だが、ヘンリー8世の宗教改革によるカソリック寺院の打ち壊しの被害に遭わずに済んだのは、疫病患者などを多く収容する病院としても機能していたからだそうだ。

さて、そんなセント・キャサリン・ドックに停泊中のアンダルシア号は、一般客向けに船の内部を公開している。事前に入場チケットを購入しようと思ったのだが、サイトを見てみたらスペイン語表記しかない。いつものオンライン予約の要領でなんとなくは分かるが、途端に面倒になって現地でも購入できるだろうととりあえず現地に赴いた。着いてみると船の前には長い行列ができていて、船上にもたくさんの人がいた。想像していたよりも人気があるみたいだ。係員のお兄さんに聞いたら、人が多いから今はチケットの現地販売はしていないとのことだった。でもオンラインでは販売されていたので、結局行列に並びながら翻訳機を使ってオンラインでチケットを購入した。
※追記※チケット購入画面の下の方に英語表示への切り替えボタンがあるらしい。そりゃそうか。

スペインのガレオン船は3本マストが一般的

アンダルシア号は2009年に建造されてから世界中を航海し、各地に停泊してたくさんの見物客を迎えてきたようだ。これまでの寄港地を示した地図や船内の壁いっぱいに掲示された記念プレートの数がそれを物語っている。

日本には行っていないみたい

もし、わたしたちが日本にいた頃に、スペインのガレオン船が東京湾にやってきた!となったら、わざわざ行っただろうか?たぶん行かなかっただろう。わたしは2年前にこちらに来てからまずイギリスの歴史に興味を持ち、それからヨーロッパの歴史を中心に少しずつ世界史を勉強するようになった。(なので、まだまだ超初学者だ。)イギリスの歴史における最重要イベントのひとつであるスペインとの海戦(アルマダの海戦)でスペイン無敵艦隊の主戦力であったガレオン船を実際に見てみたいと思ったのだ。

16世紀から18世紀まで3世紀にわたって遠洋船として使用されたガレオン船は、スペイン繁栄の立役者でもあった。当たり前だけど、今の世界地図や勢力図が昔からずっとそうだったわけじゃなくて、今はGDP世界15位のスペインにもかつては世界の覇権を握った時代があった。その陰には、大航海の旅に出たスペインやポルトガルの船乗りたちの大冒険があったのだ。船室を見物しながら500年前の船乗りたちに思いを馳せた。

大砲に子どもたちは興味津々だった

40分ほど船内を探索して外へ出た。セント・キャサリン・ドックはタワーブリッジのすぐそば。ネットで確認したらあと1時間ほどで橋が上がる予定だったが、雨が降り出してきたこともあり、跳ね橋見学は次回にお預け。

ロンドンらしい空の色

訪問者数が想定以上だったのか、当初10月6日までの予定だったロンドン滞在が13日までに1週間延長された模様。もし興味のある方はぜひ。


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