街の雑踏が混ざり合う夜の歌を聞きながら
そして頼りなく
か細く白く揺らついてるイヤホンを
僕はまた両耳に塞ぎ込んで夜を聴く
無駄に間が空いた文字の隙間
流行りに遅れた叫び声が落ち着くから
そんな僕など梅雨知らず
重たい足取りですれ違って
電車のおとが過ぎ去って
いらっしゃいませの無機質な電子音が
駅前の東秀の暖色から響いてる
曲の終わりに遠くの方でサイレンが泣いていて
灰色の路面に鈍く響いてこの耳に飛び込むから
僕はまた持て余す様に煙草に火をつけて
混ざり合うこの夜を見上げれば
吐き出された煙が頼りなく
か細く白く揺らついて
まるで離れていく様で
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