国際寝台特急45列車で行くパダンべサール経由ペナン・ジョージタウンの旅
パダンべサールまで寝台列車に乗ろうと思う。タイ国鉄唯一のバンコク始発の国際寝台特急45列車で。愛称は「ระหว่างประเทศ」、ローマ字で書くと「Rawang Prathet」。珍しく現代語名で日本語で言うと「国際」という意味です(辞書に載っています)。日本には国際列車がないゆえにイメージ湧きませんので、ここでは喩えはやめときます。
なお、45列車はバンコクからハジャイまで37列車に併結されます。
シンガポールへ汽車旅そのものを楽しむなら37列車、ペナン島、イポー、クアラルンプール、マラッカなどに寄り道しながらシンガポールへ向かうのなら、45列車利用をお勧めします。
国際寝台列車45列車には、プラチュアップキリカーンから乗ります
2014年7月の乗務員による乗客への強姦殺人事件(強姦乗務員の供述によると「犯行前に覚醒剤を摂取し、同僚とビールを飲んだ」)の一件により以来駅構内および列車内での飲酒は禁じられるようになりました。(「はじめに」から引用)
この一件以来、夕食時に食堂車を使わなくなったし、旅行記でも夕食時に食堂車利用を回避する方法を伝授していくのですが。37列車は、タイ国鉄の最長距離列車なだけに、全区間乗らないとあかんやろと思い「禁断の作戦」使って全区間乗ったのです。
流石に45列車に関しては、途中駅まで先回りして乗っても「乗り鉄の神様」に対して失礼に当たらないと思いますので、プラチュアップキリカーン(20時36分発)から乗車しようと思います。
前置きがいつも通り長くなりましたが、旅行記始めます。
バンコク中央駅8時5分発のスラーターニー行特急43列車でプラチュアップキリカーンへ向かいます。
列車は少し遅れて8時10分発車。そこからはペースよく、ナコンパトムにほぼ定時に着くものの、ナコンパトムから単線区間になることもあり20分の抑止。
寝台特急38列車、普通列車257列車、寝台特急32列車を待ついつもの儀式。
上りの寝台特急が時刻通り走ってくれないのが全ての元凶なんですが、ナコンパトムからバンポーンが単線なのも問題だと思います。今、何やら工事しているみたいですので、数年後に期待しましょう。
ただ、(日本の)国鉄時代の特急よろしく余裕時分は沢山あるので、いつの間にか時刻通り。
プラチュアップキリカーンまではほぼ満席で特急43列車は走るのでした。
タイ人とかベトナム人とかが面白いなぁと思うのは、結婚写真で野外ロケする人が案外多いこと。鉄道なんてほとんど使わないくせに、結婚写真撮るのなら駅まで来る人も結構いたりするんです。ちょっと良いもの見せてもらいました。
しかしながら、同県最北郡のホワヒン、あるいは一つ南の県庁所在地チュムポーンと比べると、大して何もない県庁所在地プラチュアップキリカーン。夕食まで時間を持て余すのは必至なので、駅前通りの旅社のファンルームを確保して昼寝をします。
水シャワーを浴びて、まっぱで扇風機が回る部屋でゴロンと。結構至福の時間。
夕方、海辺を散歩してからの、
富士山へ。
バンコクの橋本さんが、奥さんの田舎プラチュアップキリカーンで再起をかけて経営されている日本料理店です。
ホワヒンにもチュムポーンにも日本料理店はあるんですが、今までプラチュアップキリカーンにはなかったので、寝台特急で南下する前の晩酌店で使っていきたいと思います(但しダイヤ上、37/45列車以外で使い辛いのが難点)。
〆は親子丼で。
いよいよ国際寝台特急45列車に乗車
そして旅社に帰って水シャワーを。サバーイ、サバーイでベッドの上に。
あ!寝ている場合じゃない!チェックアウトして駅に向かわないと。
20時過ぎに駅に着き。すぐのタイミングで31列車通過で、あんまり遅れないんだな。と思ったのは束の間で、20時40分になっても列車が来ない。
遅れ案内のホワイトボード見たら、60分遅れとか書いてある。げげげ。
21時55分(1時間20分遅れ)でやっと来ました。めっちゃムカつく。というか、今は便利なアプリがあるので、こっちを見ないとダメですね。
そして、朝が来ました。食堂車行きます・・・げ、朝粥ないって。もうさ、食堂車要らないわ(夜は酒飲めんし)。
ほぼほぼ遅れを引き摺ったまま、1時間30分遅れでハジャイ到着。パズルのような入れ替え作業の後、発車します。
そしてタイ国鉄のパダンべサールで運転停車の後に、国境線を越えてマレー鉄道のパダンベサールには、1時間30分遅れの10時23分到着。
パダンベサールのホームには所定8時55分発の列車が未だ発車せず。生まれ変わりつつあるマレー鉄道とは対照的な、生まれ変わるどころか退化するタイ国鉄の姿がここにあります。
出入国手続はスムーズですが、列車は遅れがち
定刻で列車が到着すると、10時25分(タイ時間9時25分)発のバターワース行普通に乗れるのですが。30分以上の遅れの場合は待ってくれません。自動的に12時25分(タイ時間11時25分)発に乗ることに(さすがに2時間以上の遅れは皆無ですので、12時25分に乗れると思っておいた方が、精神衛生上は心地いいです)
島式ホームの真ん中の建物で、タイ出国→マレーシア入国を行います。マレーシアは入国カード、税関カードの双方の記入義務がないので、このパターンは特にスムーズです。
さて、入国手続きも終わったので、列車に乗り込みます。ちなみに時差は1時間です(タイが12時だと、マレーシアは13時)。
列車は時刻通り(12時25分)に出発して、時刻通り14時16分にバターワースへ。無味無臭とは言えますが、日本の在来線列車と感覚が近いので楽と言えば楽だと言えます。
長らく続いたバスターミナルの建設工事がようやく終わり(上の写真はターミナルビル建設中のもの)、やっとフェリーと鉄道の乗り継ぎがしっくりと行くものに。
オクトパス導入前の(香港)スターフェリーを思い出します。ちなみにバターワース→ジョージタウンは有料(1.2リンギット)ですが、ジョージタウン→バターワースは無料です。
電光掲示の時刻表によると、
<平日>
5時30分、6時30分、50分、7時10分、30分(15分間隔)9時00分(20分間隔)19時00分、19時30分、20時00分、20時30分、21時00分、22時00分、23時00分、23時50分、24時50分。
<休日>
5時30分、6時30分、7時30分、8時00分(30分間隔)10時00分(20分間隔)19時00分(30分間隔)22時00分、23時00分、23時50分、24時50分。
となっているんですが、なかなか来ません。20分待ってやっと来ました。全然20分間隔じゃないです(この時間帯は35分間隔くらいです)。
2階建てで、1階は車両甲板、2階は車客混在甲板と言う、クルマ本位の珍しいスタイルのフェリーです。ASEANらしいとは言えますが。
ジョージタウンの街が見えてきました。15時15分に到着。結構長かった。
ジョージタウンのお楽しみは
マラッカへ行こうかな?
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