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池
小学校1年生の頃
下校時に雨がやみ
忘れずに傘を持ち校門へと歩いていく
校門の脇には池があって
カエルが顔を出すんじゃないかと傘で
草をガサガサとする子
とりあえず
池の周りを一周してから帰る子など、
なぜかいつも
池の周りには子どもが
わちゃわちゃといた
私はというと
傘を広げ
池の中に
どんぶらこ〜
どんぶらこ〜
とかけ声をかけながら
船を漕ぐかのように
水をわしゃわしゃとして遊んでいた。
雨上がりを楽しんでいたのだ。
気が済んで家に帰ると
5つ年上の小学校6年生の兄が
母に訴えるような話し声が聞こえてくる。
兄が学校から家へ帰ろうと
校門へ差し掛かると
なんだか騒がしく
傘で池の水を汲んでる子がいて
よく見ると
自分の妹だったと。
恥ずかしくて急いで帰ってきたんだと。
告げ口をしていたのだ。
そんな事は
お構いなしの私は
後日
いつものように学校の池で遊んでいた
ところが
その日はなぜか
いつも飛び越えられるはずのところを
飛び越えられず
じゃぼーーーん
と池に落ちてしまったのだ
びしょびしょの洋服のまま
ランドセルを背負って家へ帰った
どんな気持ちだったか
その日家に帰ってからのことは
覚えていないが
それからは
大人しく、可愛く
鯉を見ることを楽しんだのであった。
兄はさぞかしホッとしただろう。
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