遥野 音瑚

犬派のねこ、春生まれ (20)

遥野 音瑚

犬派のねこ、春生まれ (20)

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【日記】死にたい朝まだ目覚ましかけて明日まで生きている

⚪︎月×日 日常には、カラオケから帰ってきてから歌いたい曲が見つかる現象みたいなことが たくさん潜んでいると思う。 ⚪︎月×日 月がふっくらしてきて嬉しい。 ⚪︎月×日 イラつくこととかないの?という言葉に イラつくこともある。 ⚪︎月×日 虹を見たあとに良いことが起きたことはないけど、虹を見てすごく嬉しくなったので虹を見たことが良いことだなあと思った。 ⚪︎月×日 隣に自分より力の強い存在がいることの安心感は、恋人が欲しいなと思うことの大きな理由のひとつなのではと新

    • 【日記】どうやら空集合

      ⚪︎月×日 自分の声、思っている2オクターブ高い 自分から見えている自分 相手から見えている自分 共通部分がない気がしている ⚪︎月×日 電車の乗り換えに全力をあげている毎日 乗り換えがうまくいくかは、みんなの志気にかかっていると思っている。チームプレイ まだ間に合うよ!がんばってくれ!とおもいながらも進まない人混み あらがう気力はなく私もその中の一人である ⚪︎月×日 母親がいなくなる夢を見た 夢占いによれば自立願望らしい きっとずっと家以外の場所を探している 家は

      • 夢の国と憂鬱な通学路

        留学中の友達を訪ねて13時間、初めての海外へ 人々が移動してきた歴史に思いを馳せちゃうほどに長い長いフライトを終えて、ゲートを出たらすぐに友達がいた。 感動の再会!みたいなやつをしたかったけど 疲れすぎて、ハグどころかもたれかかった。 曇りの国と聞いていたけれど 「〇〇ちゃん来たから晴れた!」 と言われて嬉しかった。 久しぶりに会う友達は、なんか大学生の娘みたいだった。私も友達も大学生の娘には違いなく、私が親目線なのがまず違う気もするけど ものを覚えてそれを武器にしち

        • 【日記】少し不在で不誠実

          ⚪︎月×日 気持ちが荒んでる 荒で すさ なんだ たまに口が悪くなって それに自分で落ち込む ⚪︎月×日 眉毛切ってたらまつ毛切っちゃった さっきまで忘れてたのに思い出しちゃった 悔しい。 ⚪︎月×日 一日について良い嘘は何回までだろう。 嘘をついたら自分が一番それに騙されている気がする。 辻村深月さんの『凍りのくじら』を読んでから、S・Fごっこにはまってる。 この本の主人公、里帆子は人の個性をS・Fで表す。藤子・F・不二雄のいうS・Fが「すこし・ふしぎ」であることにな

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        【日記】死にたい朝まだ目覚ましかけて明日まで生きている

          大学を休んだ日のお昼に観た映画

          だいじなことほどすぐには言えない 「きもちわる」 と言い放ったさくらは 冬の間、雪がとけるまでずっと 自分のその言葉に傷ついていたのかなと思う。 雪が降り始めてから まちが静かになって 自然のスケートリンクが溶けたら 緑がふさふさと揺れて まるで映画のワンシーンみたいに綺麗で  (そうに違いないんだけど) この移り変わりをずっと観ていたいと思った。

          大学を休んだ日のお昼に観た映画

          傘の先よまるくなれ

          雨の日の駅 傘を推進力にして歩く人たち 突き刺さる傘の先、割とくらってしまう こういう人たちが、その傘に入れてあげたいと思う相手ってどんな人なんだろう 私だって同じようなことをしてしまっているはず 髪の毛が長かった頃、後ろを振り返るだけで私のポニーテールは威力を発揮していたように 自分のもつ加害性について自覚するには それが自分に向かないと気づけないのかな 私は、 自分の後ろのことまで気づける人でいたい 草食動物みたいな感じで視野を広く持って 傷ついた分、人に優しく

          傘の先よまるくなれ

          夢から覚めてしまうような

          二日前にざわざわして起きた日の悪い夢 正夢になっちゃった 自分のことは自分で大切にする これまでもこれからも でも今はその仕方がわからない 本を読んで、好きな文を指さして こんなこと思い出すなって言った思い出が 私と同じようなことで嬉しくなった それだけだったけど それだけでよかったの

          夢から覚めてしまうような

          当たり前にちゃんと食べること

          もはやお決まりの35度を超えた正午すぎ、 少し久しぶりの友達と待ち合わせる この友達と会うとき、写真や文字に残したくなるような空気感があって また会ってくれることが嬉しい 日傘に守られながら行列に並んで ついに辿り着いた店内はクーラーが壊れてしまっていた 暑くてごめんなさいねえと私たちより汗だくのお店の人が忙しなく動いていた。 チキンライスが主役のオムライス 玉ねぎが甘いけどシャキシャキしている酢豚 茹でられてクタクタになった餃子を食べた。 何かの競技をしているのかと思

          当たり前にちゃんと食べること

          きいろいゾウは月の色

          気がづいたら三日月の写真ばかり撮っていた 薄い月が好き、色も薄くて淡い方が好き 満ちていく月が三日月で 欠けていく月は二六夜月と呼ぶらしい 「欠けていってるから、月。大丈夫ですよ。」 きいろいゾウのムコさんの言葉を思い出す もう夏休みが始まる 出自の分からない焦燥感をつれて

          きいろいゾウは月の色

          進撃の巨人を考え続ける

          はやく地獄を終わらせたくて一気に見続けて それでもまだ終わらないままだったから 以下雑感をつらつらと やり返すことは正義でも解決策でもなくて、 それでもそこで生きていくには、それしか方法を知らなくて選ぶこともできなくて その森を抜け出すには何かの犠牲がないといけないみたい 全部まっさらにしたかった気持ちは痛いほどわかってしまって 生まれてきたからには何かを求めてて、生き残ってしまった意味をみつけようと、みんながみんな必死に探している だから、生まれてこなきゃ良かった

          進撃の巨人を考え続ける

          いったい私は周りにどういう人間だとおもわれたいのだろうか

          自分のことを好いてくれる人が、いつ反対の気持ちになるかを考え、自分の好きな人が誰かの悪口を言うたびに、いつか自分の悪口も口にすることを考え、怖くなる。 被害妄想だと言われればそうかもしれないけれど、本気でそう考えてしまうから厄介である。 どんな自分でいていいか分からなくて迷子になり、周りから見えているであろう私に染まろうとする。 ここまではnoteにあるたくさん溜め込んだ下書きの一つで 夜明けのすべてを映画館で観たとき、びっくりしたのが映画の冒頭部、 藤沢さんのこの

          いったい私は周りにどういう人間だとおもわれたいのだろうか

          星の鳥、時速200キロ

          続けることよりも終わらせることが怖くて、忘れてしまうことや、忘れられることが怖いとき、心にすっと刺さって支えてくれるのがBUMPの曲だった。 以下抜粋。 ホームシック衛星のリバイバルツアーに無事当選した。嬉しい。 毎回、落ちた時に落ち込むのが目に見えているので、最初から私なんて行けるわけ。。というよわよわな気持ちで申し込むので、 当選のお知らせメールが来た時はドッキリされたみたいなテンション感で驚く。 ライブ当日、始まったから終わっちゃう。 あまりにもあっという間で こ

          星の鳥、時速200キロ

          大嫌いなオレンジが灰色に混ざっている

          『卵の緒』 瀬尾まいこ  空の色、これからどうなるのかが分かると感じる確信、 あたため直したごはん 自分が感じた大きなことを“お気楽な言葉”で片付けられてしまうこと 髪を切ることや一緒にアイスを食べること 日常の中におこる、小さいけれどだいじな部分を占めているできごとの描き方がすごく好きだった。 誰かに渡すために買って渡せなかったもの、渡さなかったものがどれだけ机の下で腐ってしまったか分からない だからか 七子がケーキを食べてくれた時、申し訳ない気持ちと少し救われたよ

          大嫌いなオレンジが灰色に混ざっている

          朝の占いのせい

          この頃の私は4桁のアルファベットに支配されている 他の人のことって分からないし、自分のことでさえも分からない だからこそ当てはまる場所があると安心する 私の4文字はinfjと最後にt だった。 ネット上のあるあるは全て当てはまっているように感じてしまうし、この頃はこの文字列にも愛着が湧いてきたような 言葉では表せないようなそれを、形にして言い表されるととても面白い 占いのような娯楽みたい 知りたいと思うからこそ、わからないからこそ 形から入るのもありなのかも けど、

          朝の占いのせい

          カネコアヤノと電球色

          一度風邪をひいてから治しかたが分からない もともとの自分を忘れたまま生活が続いていて 寝ることと食べることしかできない。 それで充分なのかもだけど 9月がはじまってすぐの日曜日、 カネコアヤノのライブに行った。 学校のライブ 集まる人の見ている方向はそれぞれで、たくさんの人と声と美味しい匂いが飛び交っていて 気持ちも迷子になりながら それらしき行列を見つけ、秘密の通路みたいに階段を進み、体育館に出る。  武道館でも夏の屋外でもライブハウスでもそうだったように 学校の体育館

          カネコアヤノと電球色