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持統天皇

持統天皇は天智天皇の娘で天武天皇の皇后
自分の息子、草壁皇子を次期天皇にたてたい為に甥である大津皇子を謀反の疑いをかけ、自殺においやりました。
天智天皇に似ているな。そこの部分は好きになれませんでした。
でも壬申の乱の時は、まよわず大海人皇子について行きました。
ここぞという時に示した行動力と決断力は大海人皇子の絶対的な信頼をかち取りました。

天武天皇なき後も、天武の後を引き継いで律令制度の完成に力をつくしました。
それに私の押しの部分は、天武天皇に対する深い愛です。
天武天皇への挽歌
『燃ゆる火も取りて裏みて袋には入るといわずや面 知らなくも』
私は、あの方の死をどうするすべも知らない
すごーく悲しんでいる感じが読みとれます。
もう一首
「北山たなびく雲の青雲の
星離りゆき 月を離りて』

みている間に雲を離れて私の目路から消えていく
まるであの方の魂の様に
(杉本苑子さん訳参照)

杉本さんはこのうたは秀歌とはいえないけどと語っていますが私には、私の夫が亡くなった後の気持ちと同じ様で、代弁してくれている様で好きなうたです。

芯はきつく嫉妬(額田王やその他違腹の姉妹に対して)も喜怒も意志の力で内面深く抑えつけ、ここぞという時には俄然うちなる強さをほとばしらせる(この部分は杉本苑子さんの解説から)
という歴史上の立派と云える女性天皇だったというのが私の感想です。

百人一首の二番に持統天皇のうたがあります。

 春すぎて 夏来にけらし白妙の 衣ほすちょう 天の香具山

万葉集では
春すぎて、夏来たるらし白妙の、衣ほしたり天の香具山

百人一首のカードを取るゲームで、このうたを知った時は、このうたの何処がいいの?と思っていました。

でも、万葉集を学んで、香具山は神聖な山で、田植えの前に早乙女の禊の衣が干されるのをうたったうたと知り、こういうところに思いがいくのは、まつりごとを行う女性天皇でなけらば詠めないうただと思いました。

次は大伴坂上娘女

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