恋愛小説 2

息が、苦しい。

整えなくては。

先生の腕の中で、酔った頭で考えられたことは、その程度で精一杯だった。

なんとか生きていける程度には呼吸を整えて、顔を上げる。

とても滑らかな手つきで、私の服の中に手が入ってくる。

触れている、ということが辛うじて感じられるくらいの感触。

外科医であり、かつピアニストである彼の、すらっと伸びた指。

いつも、綺麗だなと思っていた、その指が触れている。

わかっているのに、信じられなかった。

ころりと身体をまわされて、仰向けになる。

部屋は、明るい。

ふだんなら行為のときに私は明かりを消すことを求めるけれど。

起きている状況を未だに飲み込めず、かといって抗うこともできずにいた。

甘い、刺激が胸に走る。

だめな、ことをしている。

このままじゃ、だめ。

先生の顔が私の顔に近づく。

「だめです…」

そう答えるのが精一杯だった。

聞こえていないような顔をして、先生は私にキスをした。

「もう帰らなくちゃ」


***あとがき***

こんばんわ。このあいだ、勢いに任せて投稿した文章。5つのスキがついたら次を投稿しようかなと言ったら、なんとそれを上回る数のスキをいただいてしまいました。

見ての通り、少々内容がアダルティックなのでお酒が入った夜でないと恥ずかしさが勝って執筆と投稿ができません。

そのため更新が遅いです。そしてひとりきりでは続ける動機があまり強くありませんので、前回と同じく5つのスキがつけば次回を更新いたします。

他力本願で申し訳ありませんが、文章は、特にnoteでは読まれてナンボだと思いますのでスキがつかなければそれは自信の文才不足かなぁとか。

ぐだぐだすみません。また宜しくお願いいたします。


まぁ*

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