「終戦のエンペラー」をみて（感想）

物語のあらすじは、第二次世界大戦終戦直後の連合国軍占領下の日本を舞台に、昭和天皇が戦犯として裁かれることをいかにして回避したかを、フィクションを交えながら描いたものである。

LOSTでジャックを演じていた、マシュー・フォックスが主役のフェラーズ准将を演じているとのことで見てみました。LOST大好きすぎて！

感想としては、フェラーズ准将と島田あやとの恋愛模様はそれはそれで美しいものではありましたが、それによって国家存続にかかわる判断がなされたという描写は、フィクション映画だと分かってはいるものの、何か物足りなさを感じてしまいました。（実際はもっと他の理由（共産主義陣営に対する防波堤として・・・）が大きかったようですね。）

また本作品内においても、日本・日本人は「白黒つけがたい」とのセリフもあっただけに、なぜ内面描写において白黒判断のような安直なものになってしまったのかと疑問に思いました。

とはいうものの、昭和天皇の免責に関わるいわばグレーの題材に対してメスをいれた、また当時のアメリカが日本に対してどう考えていたか推察することのできる本作品は非常に価値があると思います。

またラストシーンはセリフこそ少ないですが、カメラワークから演者の方々の表情にいたるまで素晴らしく、印象深いシーンとなりました。