ゆくゆくはあのギャルのように

16歳。高校一年生。

私は、平日は真面目すぎる進学クラスに通って
休日は別人のようにメイクをしてカラコンをして遊んだ。

デコログやGREEで繋がった、
ギャルというのかヤンキーというのかよく分からない
田舎特有のジャンルの子達に会いにバスや電車を乗り継いだ。

彼女達は、やっぱりどこか違う色の私をすんなり受け入れた。
そして彼女達はいつも笑っていたし、笑わせあっていた。
次々と口から出てくる面白いワードに笑いが絶えなかった。

ここの地元の人たちはみんな面白いの?
何気なく聞いてみた。

この地元はマジで何にもないから。
ウチらで面白くするしかないんだよ。

そう言ってまた笑っていた。
ギャルって好きだな。そう思った。

でもその3年後、私は地元を出た。
そして今、このコンテンツジャングルの東京にいる。

私1人じゃ、あのギャル達みたいな豊かさは
手に入れられなかったのかもしれない。
人生楽しむためのコンテンツが必要だった。

30歳を迎えた今、少しづつ手放しつつある気がする。
頻繁に繁華街にいかなくても、
住宅街の緑道の散歩に気持ちよさを覚える。
イベントで爆音を浴びなくても、
部屋でゆったりと自分で選んだ音楽を聴ける。

14年の小さな変化。
最後はあのギャル達のように豊かに暮らすのだろうか。

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