あえて他社と違うことをする
サービス業のマインドを持つ製造業
山本精工株式会社の山本社長のお話を伺いました。
全国に250社以上の仕入先工場と自社製造を持つ技術商社です。商社としているのは、本来製造業であれば自社の工場で自分たちの強みを生かした製品を作っていますが、山本精工株式会社はお客様のニーズに合わせて仕入先工場で製品を作っています。なのでサービス業のような考えを持つ珍しい会社です。
山本社長はものづくりの業界を活性化させるために様々な取り組みをされていて、ラジオでMCをしたり、M1に挑戦をしたりしています。面白いですよね。
また、会社もYouTubeやTikTokなので認知度を広げる活動をしています。
また、リーマンショック時には他社は間接部門の社員をリストラする中、あえて間接部門の人の採用を増やしました。
それは、景気が戻った時に間接部門の人手が足りなくなり、アウトソーシングする先が必要になると見込んでのことでした。
読み通り数年後には間接部門のアウトソーシングで売上を伸ばすことに成功したとのことでした。
また、今後は買い手市場から売り手市場になることを見越して、1%でも高く部品を仕入れることを方針として決めていたり、どれだけ1つの顧客からの利益が大きくても、売上の10%以上占めないようにするなど様々な話し聞かせていただきました。
逆張りの哲学
山本さんは何度も逆張りという言葉を使っていました。それは他社と一緒のことはしない。誰もやらないことをしていくことにこそ活路があるということだと思います。
採用の面接も本来は人事部が一次選考をして、その次に部長クラス、最後に役員や社長クラスと選考が進んでいきますが、山本精工では社長が一次面接をするそうです。そして、面接に来てくれた人にはコーヒーを入れてあげて、ざっくばらんに会話をします。それは、その人の人間性を見て、社内の人とうまく打ち解けられるか判断するためです。
また、1時選考から社長と話をすると、採用辞退する人が全く出ないそうです。
その他にも、なるべく社員から愚痴を聞き出すことに尽力していたり、一般の企業ではなかなかやらないことを率先して行っている話を聞き、アイディア市場の心理をうまく読み取り、逆張りすることで成功する哲学を教えていただきました。
当たり前を疑いチャレンジする
一般的に制度を整えたり何か新しいことにチャレンジするときは、先行事例を探し、うまくいっている事例を真似することが多いように思いますが、今はとても変化が大きい時代です。当たり前を疑い、誰もやらないことにチャレンジすることこそが経営者にとって最も重要な心のあり方なのだと学ばせていただきました。
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