ふりかえりと相互評価と開かれたアウトプット
ふりかえりが先生を宛先にした「私信」である限り、「先生」の意向を忖度した言葉を連ねることに終始してしまいがちになるのは、当然のことである。
ふりかえりを自らを宛先にした「内省」にするためには、「先生」への他者意識を相対化しなければならない。
そのために相互評価を導入することは、有効である。
生徒同士の相互評価は、宛先が「先生」になりがちな学習活動に、クラスメイトという他者のまなざしを導入することである。
生後が相互評価をすることで、「先生」の意向を忖度する学習ではなく、多くのクラスメイトの価値判断をふまえ、何が「良い」ことなのかをフラットに考えることを可能にするのだ。
ただそれは、先生の意向を忖度する学習から、クラスメイトの空気を読む学習への横すべりをもたらすだけとなる恐れを抱えている。
スクールカースト的な世界の中で、出る杭にならないように慎重に他者の動向を見きわめ、自らの学びを調整することになる。
これは、学習指導要領が求めている「自己調整学習」とはまったく異なるものである。
ではどうするか。
1つの突破口は、アウトプットを社会に開かれたものにすることだろう。
先生でもなく、クラスメイトでもなく、不特定多数の他者へとアウトプットを開くこと。
忖度せず、空気を読まず、自らが「良い」と考えるあり方を多くの他者へと発信するようなアウトプットが、社会に開かれた教育課程がもとめるアウトプットである。
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