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対話型生成AIで自習する「文化人類学の思考法」
「文化人類学の思考法」というオンラインサロンが開かれるので、ChatGPTで予習してみました。
このテーマは、世界思想社から2019年に刊行された話題になった『文化人類学の思考法』という本に由来するものです。
もちろん、ChatGPTにこの本をまるごと読ませることはできないので、テーマに即して自分なりに対話をしてみました。
なかなかおもしろかったです。
たとえば、こんなやりとりです。
わたし
文化人類学という学問が成立した背景に博物学があったとする考え方がありますが、こうした見方は妥当ですか。
ChatGPT
はい、その見方は妥当です。文化人類学の成立には、確かに博物学(自然史)が重要な背景として存在しています。19世紀の博物学は、動植物だけでなく、人類や文化に関する物品も広く収集していました。これらの物品は博物館で展示され、一種の「比較文化学」が行われていたのです。
博物館や探機家が集めたアーティファクト、言い換えれば「文化の物証」は、初期の文化人類学者たちにとって貴重な研究資料でした。これにより、遠く離れた地域や文化についての知識が積み重ねられ、徐々にシステマティックな研究が始まりました。
博物学が提供する「物の視点」は、文化人類学が文化を「形質」や「機能」で考察するきっかけにもなりました。ただし、文化人類学が成熟するにつれて、単なる物品の収集から、人々の生活や価値観、社会構造など「文化そのもの」を理解しようというアプローチが主流になっていきました。
要するに、博物学は文化人類学が成立する過程で重要な役割を果たしましたが、文化人類学はその後、独自の理論と方法論を確立していったと言えるでしょう。
じつは、ChatGPTに先立って、Google Bardでも試してみました。
こちらもなかなかおもしろいやり取りになりました。
こういうテーマについて概説的に学ぶときには、対話型生成AIは強みを発揮しますね。