【怪人20面体】制作ノート
サードウェーブ社主催の「raytrekイラストコンテスト」に応募してみました。たまに見繕ってはコンテストに応募しているのですが、いまだに入選経験はナシ、、、それでも今の自分を量るのに、そして世間のトレンドがどんなものか体感するにも、こうした機会を経験することは有意義だと思っています。
何年か前に清涼飲料水のPRとして開催されたイラコン、オリジナルキャラクターのデザイン公募とあって参加者はこぞって思い思いのキャラを描いてエントリーしましたが、大賞を獲ったのはあまり馴染みのない方の、更には地味~な感じのキャラデザイン。審査員曰く「ポスターとして申し分ない内容」という評価で、ぽかーん( ゚д゚)となってしまいました。要するに評価の対象はアイデアだけでなくプレゼンにもある、と言いたかったのでしょう。
つまりイラコン作品はテクニックだけでなく、訴求力が必要になると捉えました。Pixivのトップ絵師ともなると「小さくアイコン化した時にも目に留まるような」レイアウトと配色に気を配ると聞きます。底辺と中堅の境にいるような私には、もう別次元のお話です。
今度で第4回となるraytrekイラコン。今回のお題は「探偵」と「怪盗」の2つ。探偵のアイデアはすんなり出てきたのですが、怪盗の方はどうするか?そういえば日本の大怪盗に「怪人二十面相」てのがいたな、、、
二十面相?二十面相! そうだ「二十面体」をモチーフにしてみたら?!
以前、図学を使って正四面体からテトラポットを制作した経緯をご紹介しました。今回も図学を駆使して正二十面体にチャレンジです。
前回は底面図と正面図がすんなりイメージできたので楽でしたが、正二十面体、、、そもそもどんな姿をしているのか?ちょいとwikiさんに手伝ってもらいました。「正反五角柱に正五角錐を張り付けた形」と書いてありました。
正五角形をベースに正三角形を配置、さらに対向する五角形が反転している、という事か。となると底面図の見かけの外形は、正10角形になるのだな?
次は正面図を作図してみましょう。正五角錐は、前にやった正四面体の要領で作図できるから、、、
こんな感じになるのかな?でも五角錐の間の距離がわからない
側面の三角形の、副投象図を作図してみます。1辺の長さは決まっているので、ラバットメント(回転投象)を使って辺を描いてみます。都合の良いことに、正面図上の三角形は中心が垂直線に見えるので、副投象図からその長さが求まります。正面図が完成です。
正面図と底面図から、今度は側面図を作図します。側面図と言っても、欲しいのは斜線に示す2つの三角形の投影図です。これは延長線だけであっさりできました。
側面の投影図を3Dモデリングにインポート、ここから2面の正三角形をモデリングして、中心軸を基準に円形配置させます。
出来上がった下半分のモデルを、複製して逆転、つなぎ合わせると
こうして出来上がった正二十面体をベースに、デコデコにデコった作品がコチラです。
すべて3Dモデリングで制作してみました。質感を出すために、モデルを細かくメッシュ分割して仕上げています。おかげでデータ容量が増えて増えて、いや重かった(汗
ポスターを意識してレイアウトしましたが、どんなもんでしょうね?
元ネタがオヤジギャグだとは、きっと誰も思うめぇ。(笑