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⭐️あなたは直ぐに心を開きすぎる
「あなたは誰にでも直ぐに心を開きすぎるから少し用心しなさい」
これは大学時代の私が母から言われた言葉です。
…確かに、相手がまだどういう人間なのか分からない段階から自分の事をペラペラ喋るのはリスクのある事だ、と当時は思ったのですが、
どうもこれは性格なのか、今も大して変わっていない気がします。
私は東北人なのですが、人の良い東北人にはこうした人間が〈私の周りにも〉多いように思います。
自己開示をどの段階でどの程度するのか。
これは私の個人的な意見ですが、これだけ流れの速い時代にあっては、人と人との信頼関係の構築も昔のようにゆっくり時間をかけて、という訳にはいかない部分があるように思えるのです。
25年の指導経験からの肌感覚になりますが、大人の習い事の継続年数は今、10年前より短くなっていると感じます。
“これは何か違うな、私に合わないかも。なかなか楽しくなってこないなぁ”と思った時の切り上げ方が、昔よりかなり早いのではないでしょうか。
(そもそも音楽の習得には時間がかかるものなので、正直私は残念に思うこともありますが…)
ですので、いつまでもかしこまっていて互いの距離が縮まらないのでは、“先生と会うのが楽しみ“と思ってもらえない可能性があると思うのです。
先ず、自分の方から心を開き、自分の話をすれば、少しずつ生徒さんからも、家庭のこと、興味のある事など心の奥に持っている気持ちを見せてもらえることが多いです。
その際、プライベートな話は、少しずつ差し支えない範囲で話していくと良いと思います。
例えば、いきなり家族の話をするのに抵抗があれば、ペットの話題なんかはお勧めですね。
「今朝は風強かったですねぇ〜うちはワンちゃん飼っているんですが、飼い始めに家の中にトイレを作らなかったせいで、どんな大雨でも台風でも朝晩必ず散歩に出るんですよ〜もう大変で」
という具合です。すると生徒さんからも、「うちも犬、飼ってます!週末は息子と一緒にドッグランに行きましたよ」などと話してくれます。
もしあなたがミステリアスなカリスマ講師を目指すのであれば、プライベートは一切話さない秘密主義も有りだと思います。
ですが、あなたの街の親しみやすい講師を目指すのであれば、やはりこちらから心を開き、ある程度の自己開示をする方が、より早く信頼関係を構築出来ると思うのです。
そのへんのバランスが絶妙なのが、おそらく世の一流と呼ばれる人達なんだろうなと感じます。
実は私の場合、音楽とは全く違う世界の専門家や経営者等の話を聞いたり本を読むことが気づきに繋がる事が大変多いです。
もし時間があれば、先ず読めそうな本からトライしてみると良いのではないでしょうか。私はこの一年で〈聞く力〉〈雑談力〉〈傾聴〉〈1on1〉関係の本を片っ端から読みましたが、ピアノレッスンをする際の良いヒントが沢山あり、勉強になりました。
ピアノ講師というと音楽の勉強ばかりしがちですが、これからの大人のピアノ教室講師は、こうした視点からの勉強も必要かもしれない、
今はそう思っています。