恋
気づいてしまった
私、ずっと好きだったんだ
日常で会うことがなくなって1年が経ち、飲み会で再開すると変わらない笑顔が見られた
憧れの先輩には変わりなく、今もあのきれいな彼女さんと遠距離恋愛が続いているらしい
もう4年の付き合いだそうで
会社でのお仕事も順調なようで、就活に使えそうな情報を教えてくれた
相変わらずちゃんと目を見て話してくれるし、話を聴いてくれる
あの時から変わらない、人として尊敬できる先輩のままのはずだった
飲み会終わりに解散する時、先輩の顔を見て気づいてしまった
好きなんだ、と
私、この人のこと、人としても異性としても好きだったんだ
気づいたところで、好きになったところで、失恋には変わらない
知ってる
3年前から見てきたから
彼女さんとお似合いな姿も見てきたから
今思えば、ずっとそうだったことにも気づく
何かあると、彼の顔が思い浮かんだこと
彼の名前を呼んだこと
私の名前を呼んでもらったこと
彼の笑顔を
大学に入ってはじめの2年間、ずっと隣にいてくれたから、刷り込みみたいなものだと思ってた
違ったんだね
少し悲しさを覚える
バカだなぁと、今さらながら思う
今だから思う
駅で別れて、電車に乗って、最寄りで降りて
最寄りから家までの、歩いて4分の道で泣いた
誰もいない道で泣いた
お月様だけ見てた
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