隣には
僕は今日も1人で眠りにつく。
彼女が居なくなってからはずっと、毎日同じような生活を送っている。
正直、生きる気力をなくしたみたいだ。
隣には誰も居ない。
ずっと居て欲しいと思っていた人が居ない。
ずっと隣にいてくれると、約束した人が居ない。
こんな悲しい事なんて他にないよな、と心の中で彼女に語りかけてみても、返事が帰ってくるはずもない。
部屋はまだ彼女が居た時から、何も変わっていない。
時折、彼女の物を手に取ってみると、彼女が隣に居た時の記憶が蘇る。
彼女がいるような気がして、隣を見てしまう。
でも、隣には誰もいない。
彼女はこんな僕をバカだなって笑うかな。
笑うよな。
ずっと隣に居た僕だからわかる。
願わくば、居なくなった彼女が僕を忘れないでいてほしい。
そんなバカげた事を願うほど、僕は彼女を愛しているのだ。
僕は今日も、彼女が隣には居ない事を受け入れられないでいる。
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