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(続)✌意の章✌/『ケンケンパ書庫カーニバル』
ケンケンパショコカーニバル イノショウ
※この章は本編開始の章ではありません。本編中の或る章のURLから飛んで、〝続き〟としてこの章に辿り着いた方はOKですが、そうでない方はまずは序章をお読み下さい。其がゲームブックの呪効というヤツです。げへへ!
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十分後。
無事(?)、書庫に全員入った。私、伏、原尿、小澤笠──我々四名以外は誰も居ないようだ。
よく分からないが、稍地下、といったところか。地下一階というよりかは、零階といった風情。書庫という、此、天井が高い空間の上の方は、地上に出ている感じだ。所狭しと背の高い本棚が並んでいて、こりゃあドミノになったら大変どころじゃないぞ、と思わせる構造であった。尤も、書庫とは斯ういうものなのかもしれない。
書庫に入って少し奥の、埃っぽいパイプ椅子が無造作に積まれているあたりにちょっとした空間があり、嵌め殺しかどうかは分からないがかなり高所の採光の窓からの光が間接的に少しだけ当たるように工夫がされている。そりゃまあ、直接室内に日が入っては、本が傷むのかも。
原尿「フォー!!!!!」
小澤笠「さっきはありがとうございました、設楽先生。」
設楽「いやいや You're welcome.……大変だったね。」
伏「んゅ~。」
小澤笠「早速、本題に入りましょう。私の元に、宅配便が届きましてね。手紙と、〝これ〟が入っていたんです。」
原尿「さっきから変なのを持っているけど小笠原、それアンデッド族の標準装備じゃないのかフォー!?!?!?!?!?」
小澤笠「アンデッド族、とは……!? あと、小笠原ではなく、小澤笠です。」
伏「ぺゅん。」
小澤笠が持っているのは……弓、だった。和弓とみえる。
原尿「フォー!!!!!」
設楽「矢や靫は無く、弓のみか?」
伏「ウツボって、旨いんかなぁ。(*´ω`*)」
小澤笠「靫って……箙の事でしたっけ?」
原尿「え・び・ら・焼・き・ニ──」
設楽「ああ。箙、やなぐい、矢筒とも言うな。矢入れだ。」
小澤笠「弓、のみ、です。あと、手紙。」
伏「ほざはひちらふ。」
設楽「そうか。……手紙を見せて貰っていいか?」
小澤笠「ええ、其心算でした。此です。」
原尿「ご↓ま→だ→れ↑フォー!!!!!」
設楽「お前等……! ……いや、いい、手紙だ。」
小澤笠「……はい。此です。」
「やほやほ小澤笠氏。この弓を持って五月終焉の昼、伊吹山東図書館の書庫に行ってほしい。協力してくれ、設楽に。前代未聞の難事件で、窮地だ。自我は〝物語〟の中の世界で既に待っている。設楽や仲間達が、計三人だと思うけど、集まったら、あ、自らを入れて四人ね、下記のことを試してくれ。騙されたと思って。
(1)小澤笠氏が弓を握った状態で、設楽達──自我の仲間達に、弓を軽く指先で握らせてくれ。仲間達に、弓を必ずずーっと握ったままにするよう言ってくれ。一瞬たりとて離さないように。
(2)小澤笠氏は呼吸を止めて、十三回、小さくない音で、弓の弦を弾いて音を出してほしい。僕の仲間達の呼吸は別に自由でいいが、小澤笠氏は十三回の弾弦中は絶対に呼吸禁止!
(3)はい、〝物語〟へ、イン!
※小澤笠氏のみイン失敗したら、リトライしてや。多分、呼吸でミスってて、あれや、仲間達だけ先に飛んじゃってるパターンや。追いつけるから、やってみそ!
(4)〝物語〟へインしたら、弓は一旦、自我の仲間達に預けてちょ。設楽でなくてもいいし、フォかならぬ設楽でもOK! I realize that I have written something strange. But I'm sane and trying to solve the case. Well then, I'll be waiting inside the "story". Dear Mr. Ozawagasa, I sincerely hope that you will complete my request. ベスト・リガアズ~。
よろぴこ!
亜川 鉛児 」
なんつう内容だ! と思うと同時に……ふむ。違和感、というか……。いや、違和感がある。まあ、亜川なら英語に覚えが有っても不思議ではないが、もうちょっと、〝よろぴこ!〟って感じじゃなくて……いや、私も亜川の手紙は初めてだから、判らんな。
それより、内容! なんじゃこりゃ。
原尿「ラリってフォー!!!!!」
伏「此は、鉛児、泥酔時に綴ったんかゅ~?」
設楽「……う、う~む。」
小澤笠「……設楽さん。」
小澤笠が、やけに真剣な眼でこちらを見た。……いや、骸骨だから、怖ろしい眼窩が広がっているだけなのだが、やけに真剣な眼でこちらを見た気がしたのだ。
小澤笠「内容が奇妙奇天烈であるというのを〝其は然ういうもの〟として仮に受け入れた場合、一点、疑念が残ります。……設楽さんが、矢鱈と、抓上されていませんか?」
伏「信頼されとりゅ~?」
原尿「……フォー!!!!!」
私も少し、気になっていた。何だ? この私推しは。(4)の箇所なんて、少なくともこの仲間内では私の代名詞となっている英語を態々……。いや、〝仲間内〟っつっても、仲間というか……〝不可解な知人羣〟と言った方が正しい、というか……。
小澤笠「では……騙されたと思って、やりますか? この儀式を。半信半疑どころか、一信九疑ぐらいですけどね……。オカルトにも程が有る。」
設楽「骸骨がそう言うのだから、余ッ程だなァ……。」
伏「やるゅ~。」
ま、百聞は一見に如かず、というか。
恐らくは何も起こらないだろうが、亜川からの手紙にあった内容を試すことにした。
小澤笠氏が弓を握った状態で、私達は弓を軽く指先で握った。弓の、弦以外の部分には慥か、末弭だとか下関板だとか色々と有った筈だ。でも、忘れた。
小澤笠氏はこれから呼吸を止めて、十三回、小さくない音で、弓を弾いて音を出す。
小澤笠「私、骸骨ですから、呼吸しませんけどね。」
原尿「既出の登場人物だとしても世界観にそぐわないから今からでも此小澤笠を消すフォー!!!!!」
小澤笠「この方の頸の骨を、折っていいですか?」
設楽「今は駄目!」
小澤笠「……では、弾いて音を出しますよ!」
伏「ぺゅん。」
ペュン! ペュン! ペュン! ペュン! ペュン! ペュン! ペュン! ペュン! ペュン! ペュン! ペュン! ペュン! ペュン!
ペュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ュー……ン!
……ほ?
気が付いたら……一人で、殺風景なアパートだか寮だか何だかの……一室に居た。寝ていたようだ。
……寝ていた? 寝ていた筈がないだろう! 弓を握っていた筈だが……?
あ? どこだ、ここは……。
部屋は本当に殺風景で、売買中の部屋であるかのようだ。布団もカーテンも、何も無い。
窓の外は……日本のようだが?
携帯端末は……圏外か。一月一日の零時零分? ……時計機能がおかしくなっている。
部屋を出る。
玄関に、綺麗な白い長靴が大・中・小と有ったので、勝手に拝借する。中華料理屋なんかで使われているような業務用の長靴の、新品であるようだ。
外へ出ると……木造八階建ての見覚えの無い襤褸アパートの四階であるようだった。
周囲の風景は、普遍的な郊外、といった塩梅。見た覚えはないが、言ってしまえば、日本にはどの都道府県にもこういう市町村は有りそうだ。無論、田舎生まれというか、準限界集落生まれの私にとってみれば、羨ましい限りの好立地と言える。
この様子の土地で携帯端末が圏外というのは、異常だろう。もう一度見たが、一月一日の零時零分から動いていない。
……アパートの敷地の出入口あたりに、誰か人が在る。
設楽「おーい! 伏! 伏か!?」
伏「んゅ~?(小声)」
設楽「おい! 何が何うなっているんだ!?」
伏「んゅ~?(小声)」
設楽「くっ、埒が明く様子、零! ……一寸其処で待っててくれ!」
下まで駆け下りたところ、伏は二階の階段のところから顔を出していた!
伏「ぺゅ~!」
設楽「意味の無いことをするな!」
伏と合流した。伏が言うには、伏も此木造アパートの一室で寝ていたらしい。
伏「何号室で寝ていたか忘れたぺゅ~。」
設楽「てめっ……て、あ。私もだ。」
伏「仲間だゅ~。」
自分の迂闊さに愕然とした。
今、木造アパートの敷地の出入り口の一角に立っているわけだが、門の近くに東西南北のタイルアートが施されている。
通行人は、遠くには見えるし、車も通っているようだが……。
静かだ。
太陽の位置からいって、今は昼だと思うが……。
伏「扨、これからどうするゅ~?」
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《甲》設楽「取り敢えず東へ行くか。アドバルーンも出ているし。」
伏「謝肉祭ゅ~。御祭楽しみゅ~。」
こいつも私も四十一歳の男性である、という事実に眩暈を覚えかけた。
東へと進むうち、気が付いたのだが……ほぼ全ての自動車が滋賀ナンバーだ。……ここは滋賀県なのか?
通行人も居るのだから、訊けばいいような気がするが……大の大人が、
「こんにちは。今って何年何月何日ですか?」
と問うのは、何らかの法律に引っ掛かりそうだ。
東へ。東へ。
アドバルーンを目指して歩いていたが、道の途中でふと、チェーン店では無さそうなコンビニエンスストアを発見。入店し、新聞の立ち読みと店員への聞き込みで現状を確認した。不審に思われただろうが、仕方無い。
伏「ぺゅ~。」
纏めると、下記だ。
・此処は滋賀県伊香市余呉町。
・西暦が採用されていない(!?)。元号や皇紀の記載も無く、只、乙巳、とあった。
・本日は七月六日であるようだ。さっきまで五月末で、書庫に居た筈だが……。
・新聞に曜日の記載が無い。店員に訊いたが、反応が曖昧。若しかしたら曜日の概念自体が無い可能性がある。
取り敢えず此処迄。トイレを借りて、緑茶を買って、退店した。
伏「グミ美味いぺゅ~。」
伏がいつの間にかグミを買っていたので、食べないから、と断って、袋を見せてもらった。……知らないメーカーだ。そして、西暦や曜日の記述は無い。(曜日の記述は、元の世界でも無いだろうが。)
亜川が小澤笠へ宛てた手紙の中にあった、〝物語〟の中の世界、という言葉が脳裡を過る。手汗が、滲む。
グミを食っている伏を連れて、無言で歩いた。
そして、アドバルーンの根元へと、辿り着いた。
(⦿ω⦿)👍
👇
https://note.com/non_omuro/n/n15b0c483716e
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《乙》設楽「先ずは南へ向かおう。太陽の方へ。」
伏「詩的ゅ~。」
設楽「いや、あったかい方が良いからさ。」
こいつも私も四十一歳の男性である、という事実に眩暈を覚えかけた。
南へと進むうち、気が付いたのだが……ほぼ全ての自動車が滋賀ナンバーだ。……此処は滋賀県なのか?
郵便局が有ったので、入った。色々と確認をする。日時や場所、そして……。
局長「一寸君達!」
設楽「は、はい!? 何でしょう?」
局長「うちで働きなさい。」
伏「やるぺゅ~。」
設楽「へ!?」
END伍【life as a postal worker──郵便局員としての暮らし】
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《丙》設楽「うむ。西の山の方へ向かってみるか。」
伏「山ゅ~。山ゅ~。」
季節は一体、何時なのだろうか? 弓でワープする前は五月末だったが……。
あれは、本当にワープだったのか? 睡眠薬を嗅がされた? とくに頭が痛いわけではないが、あの弓の音を最後に記憶が途切れているのは間違いない。
西へと進むうち、気が付いたのだが……ほぼ全ての自動車が滋賀ナンバーだ。
西へと進む。
通行人に段々と会わなくなってきた。
代わりに、狸? ……じゃないな、カピバラでもないし……何やら、小型のビーバーのような獣が増えて来た。
車の往き来も途絶えた。
右手には山々、前方にも山々、左には……湖があり、それ以外は山々、といったところだ。
湖の向こう側に、古い塔が建っているのが見える。
途中、伏がしりとりをしようと提案してきたが、
伏「何か霧が濃くなってきたゅ~。」
設楽「え?」
慥かに。霧だ。道幅が狭くなってきた。
遂に、土瀝青が切れた!
設楽「引き返すか……。」
伏「脇に、廃神社があるぺゅ~。」
慥かに脇に廃神社らしきものがあるが、廃神社が現状を打破してくれるとは思えない。
私と伏は道を引き返し始めた。
「あの~……。」
ん? 振り向く。
骸骨。
設楽「うわあああああああああああああああ!」
伏「出たばちん出たばちん出たばちん!」
小澤笠「私ですよ! お・ざ・わ・が・さ!」
設楽「な、なんだ……。」
伏「出たばちん出たばちん出たばちん!」
小澤笠は廃神社の中で、目覚めたらしい。弓を持っている。三人で合流して、木造アパートの方へと帰る途中。
伏「あの湖の塔に寄りたいぺゅ~。」
湖に着く。看板に、「余呉湖」、とある。
小澤笠「余呉湖、って、あの滋賀県の!?」
私は、
(それは琵琶湖ではないか?)
と思ったが、黙っていた。そもそもこの骸骨、弓は持っているが、本物の小澤笠なのか?
着いた。
魚魂浄大塔、と書いてあった。読みは分からない。ギョコンジョウダイトウだろうか?
近くで見ると、それはそれは立派な塔である。
中に入る。
ん?
煙、というか……おかしい! 何か……。
意識が……。
……。
気が付いたら、木造アパートに居た。四階だ。
併し、もう二度と伏とも小澤笠とも会うことは無かった。
此処、近江の名物の一つにちゃんぽんがある。ちゃんぽん屋に住み込みで働き始めることにした。
今日は休みだったが、たまたま店の近くに居た店長と目が合い、働く意思を伝えると、人手不足だったらしく、是非、と言われた。
店長は気さくな人で、形式上な面接もそこそこに、出逢ってからまだ一時間も経っていないが、一緒に余呉湖に釣りに行った。私は釣りについては初心者だ。
「ま、普通に働いてくれればいいからね。まずは皿洗いとオーダー取りから。自分に合わなければ、辞めて貰ってもいいが、まあ、三ヶ月ぐらいは頑張ってみてくれ。」
「有難う御座居ます。」
決して若くない──つまり、そこまで成長が客観的に見込めない──私を雇って頂けるのならば、有難い話だ。尤も、四十一歳は私の中ではまだまだ若いが。
店長に釣り竿を貸して貰った。持ち歩きの椅子も借りて、隣に座る。
「人面魚や骸骨っぽい魚が出るという噂が何年か前に流れたけど、最近聞かないなあ。」
と、店長がぽつりと言った。
「へえ……。不思議な話も、あるもんですね。」
「大抵は、愉快犯的なデマか、然もなくば……。」
店長は、より一層小さな声で呟いた。
「錯覚だろうけど、な。」
END陸【illusion──錯覚】
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《丁》設楽「此処に居ても仕方が無い。田園風景が広がっていて、あとは山々、といった感じだが……北へ行くか。」
伏「〽北へゅ~♪ 行こうらんららんゅ~♪」
こいつも私も四十一歳の男性である、という事実に眩暈を覚えかけた。
伏が手を握って来たので、ピッ、と手を離した。
北へと進むうち、気が付いたのだが……ほぼ全ての自動車が滋賀ナンバーだ。
田畑が広がっている。
ぽつん、と、何らかの店が在る。
古本屋だ。
「いらっしゃい。」
〝と丁真戊〟と書かれた前掛けをしたお爺さんが、入口あたりに座って文庫本を読んでいた。
「のんびりしていって下さい。パイプ椅子に座って、立ち読みならぬ座り読みをしていってもいいから。」
天国だ。
伏は奥へと入り、空白の四世紀について綴られた本を立ち読みし始めた。
私は……私も……奥へと入り、忍羽という古代農民について書かれた新書を手に取り、お言葉に甘えてパイプ椅子に腰を下ろし、読み始めた。
奈良時代の葛飾へ、想いを馳せる──。
END漆【heaven to peruse──熟読する天国】
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《戊》設楽「ふむ。この木造アパート、八階迄あって骨が折れるけど……。」
伏「けどゅ~?」
設楽「全ての部屋を検めよう。空室かもしれないし、居留守を使われる可能性もあるけど、やった方がいい。」
伏「何故ゅ~?」
設楽「私も伏も寝ていた、ってことは……。他にも人が居るかも。というか、原尿や小澤笠も居るのでは?」
伏「んゅ~。」
一階から順に、二人で回ることにした。
一階の最も右の部屋。呼び鈴を鳴らしても反応は無い。ノック。反応無し。
設楽「すみませーん! 誰か居ませんかー!」
反応無し。……まあ、原尿や小澤笠ではなく事情を本当に知らない一般人が住んでいたとしたら、我々はお縄一歩手前の妙な雰囲気となるだろう。そして、お縄か私刑、若しくは乱闘騒ぎと相成るわけだ。
次の部屋に映ろう。
伏「……開いてるゅ~。」
私が次の部屋の呼び鈴を押そうとした時、今さっきまで接触していた一階の最も右の部屋が施錠されていないことを、伏が突き止めた。
躊躇う私を待たず、伏が中へ入る。
無人だった。私が起きた部屋と同じく、大・中・小の白い長靴がある。その他は、カーテンすら無い。
畢竟、一階は全室、同じ状態だった。
二階に移る。
伏「こんな調子で全室空だったら、何うしゅ~?」
設楽「……其なら其で、一つの情報だ。」
併し、其も有り得るし、其は……困るなあ、と思った。少なくとも、小澤笠と合流出来ていないのはもどかしい。原尿は叫ぶだけなので、居ない方が鼓膜に優しいが……。
二階の最も右の部屋の呼び鈴を押す。反応、
「……はいはーい!」
有り! ただでさえ頻脈気味なのに、心拍数が上がる! 併し、今の若干高い声、小澤笠でも原尿でも無いと思うが……いや、原尿の裏声か……!?
ガチャッ、と、開いたのは、隣の部屋の扉だった。
(⦿ω⦿)👍
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