【長期休みに一歩踏み出したい学生におすすめ!】フィッシャーマン・ジャパンの短期インターン体験記
概要
こんにちは。2024年春に、石巻市雄勝町にある、若手牡蠣漁師のもとでインターンをしていた高校2年生、網田 暖(おうだ のん)です!
フィッシャーマン・ジャパンでは、水産加工会社や漁師のもとで、課題解決に取り組む実践型インターンプログラムを行っています。全国から集まった大学生が、1ヶ月間、一緒に生活しながら、水産業の現状を知り、各社の課題解決に向けて取り組みます。
この記事では、実際に体験したインターンで行った仕事について詳しく説明していきます。少しでも、皆さんに、インターンのリアルな様子を伝えることができれば嬉しいです!
インターン先紹介
今回の私のインターン先は大輝丸水産です。フィッシャーマン・ジャパンの担い手事業で大阪から移住し、漁師になった三浦大輝さんのもとで、牡蠣のECサイトを立ち上げるインターンをしました。
今期のインターンでは、他に、水産加工会社の業務改善やSNSマーケティング、ASC認証を広める、などの多岐にわたるインターンプログラムがありました。
大輝さんの思いを知る
大輝さんが養殖をしている場所は、石巻駅から車で約50分の雄勝町です。山と綺麗な海に囲まれた養殖が盛んな町です。深い青色の海がものすごく綺麗です。
まず、大輝さんの漁師小屋で、1ヶ月間の流れや、大輝さんが何のためにECサイトを立ち上げたいのか、将来の目標についてヒアリングしました。
大輝さんと2~3時間話をして、大輝さんがECサイトを立ち上げたい理由が「B to Cにより収入を安定させる」「消費者個人に売りたい」の2つだということを確認しました。また、学生インターンということを生かして、牡蠣と一緒に送る同梱物のチラシをつくりたいとのことで、それも同時並行で進めていくことにしました。
ヒアリングによってインターン募集の時の仕事内容と全く違うことを実施していくこともあります。インターン先の方とコミュニケーションを密にとることが、このインターンの重要なポイントだと思います。
牡蠣養殖の現場体験
私もペアも水産業に関わりたいと思って、インターンに来たわけではなく、「マーケティングに興味があったから」、「進路選択に向けていい春休みにしたかったから」という理由だったので、全く牡蠣の養殖に関しての知識がありませんでした。そこで、大輝さんに船に乗せていただき、牡蠣養殖の現場を見せていただきました。漁師インターンだからこそできる貴重な体験をさせていただきました。
漁師の方から直接、牡蠣をどうやって育てているかを一から説明してもらい、実際の様子を間近で見ることができました。牡蠣が下がっているロープが海から上がってきた時は、思わず、すごっ!と声が出てしまいました。
さらに、船上で水揚げしたばかりの牡蠣を食べさせていただきました!船の上で食べる牡蠣はおいしかったのですが、海水の味が強くて、しょっぱかったです。
1ヶ月間の流れ
今回は、漁師の仕事を手伝うのではなくECサイトを立ち上げるインターンなので、基本的に在宅で作業を進めました。
ですが、進め方は決まっていないので、やることや、どのように仕事を進めていくかは、ペアで相談して決めていきました。
1.競合調査
まず、どんな牡蠣が売れているのかを調査し、牡蠣の売り方(個数売りか、kg売りか)や価格帯、特徴などをスプレッドシートに書き出しました。大輝さんはもともとポケマルという産地直送型通販サイトに出品していたので、そこに出品されている”宮城県”の”殻付き牡蠣”を調査しました。
これがひたすらパソコンに向き合う作業で、本当に大変でした。でも、ペアがそういう作業が得意だったので、分担しながらやっていきました。
競合調査の結果として、大輝さんの牡蠣は、価格帯が低いということと、大輝さんのプロフィール欄の内容が他と比べて薄いということがわかりました。それを踏まえて、実際にECサイトを作り始めました。
2.新しい選択肢
大輝さんは今まで、ポケマルでしか出品していなかったけど、最初に確認した目的を達成するなら、他の販売チャネルでも出品した方が良いのではないかと考え、産地直送型のECサイトを調べました。その中でも、大輝さんにとって、負担が少なくて、利益が出やすそうな販売チャネルとして食べチョクとふるさと納税を選び、メリットと共に提案しました。
大輝さんは、一度この機会にいろんなことに挑戦してみたいという思いがあったので、3つを同時にやっていくことになりました。ひとつひとつ、大輝さんの思いを確認し、大輝さんがどうしたいかを優先して、プロジェクトを進めていきました。
3.チラシ作成
ヒアリングの後から、牡蠣と一緒に同梱するチラシの作成を始めました。大輝さんの思いや牡蠣の魅力を知ってもらうことで、リピーターの獲得に繋げるという狙いもあります。
大輝さんがもともと筋トレが好きで、「マッチョな牡蠣」というキャッチコピーで販売していたので、それをそのまま使って、一旦イメージを3パターン作成してみました。
CANVAというアプリを使って作成しました。今回のインターンでは、他のチームでもCANVAを使っていたところがあったので、CANVAは使えた方がいいかもです!有能すぎます!
ですが、私たちはマーケティングについて詳しい知識がなく、どんな情報を入れればいいのかがわからなかったので、大輝さんと関わりが深い元編集者のゆきさんにアドバイスを求めました。
ゆきさんからは、感謝の気持ちと、季節による牡蠣の身入りの違いを入れた方がいいというアドバイスをいただきました。
4.写真撮影
ECサイトやチラシに使う写真をゆきさんに撮影していただきました。幸い、快晴で、とてもいい写真が撮れました。写真の画角やどんな写真がいいかは、ペアが他の売れている漁師や農家の写真を参考に考えてくれていたので、その特徴をもとに撮影を進めていきました。
今回のインターンでは、フィッシャーマン・ジャパンの繋がりや、コーディネーターの松本さんの知り合いの方に協力していただくことが多かったので、全く知識がない分野に関しても本を読んだり、協力していただいたりで、どうにでも乗り越えられます!
5.文章作成
実際に、ECサイトに載せる文章を考えていきました。
ただ、ここで大きな課題にぶつかりました。そもそも、漁師の仕事内容を伝えるのが難しいということがあり、消費者の想像がつきにくい中で、大輝さんの養殖法のこだわりをどこまで伝えるか、悩みました。
ですが、ペアや大輝さん、ゆきさんに協力していただき、一緒に何度も文章を校正して、まずはポケマルを立ち上げました!
今までやってきたことが形になると、とても嬉しくて達成感がありました。すでに、販売も開始しました!
6.チラシ作成
写真撮影で撮ってもらった大輝さんの笑顔の写真や海の写真を使って、チラシのデザインを磨き上げていきました。約1週間、写真の位置や文字の行頭をそろえたり、色やフォントを微調整したり、細かいところまでこだわって、修正していきました。
修正した3つの原案を牡蠣の顧客である30~50代にアンケート投票して、最終的なレイアウトを決定することにしました。インターン生の親世代に拡散してもらって、一夜で60件もの回答が集まり、とても驚きました。
結果として、一番左のものに決定したのですが、それはテンプレートではなく、自分で一から作ったものだったので、とても嬉しかったです!たくさんの方の力を借りながら、とてもこだわって作ったものだったので、インターン期間中で一番嬉しかったです!
最後に、文章を大輝さんの手書き文字にして、インターン生OBの美大生に最後の修正をしてもらって、やっと、完成することができました!
7.EC立ち上げ完了
ポケマルだけではなく、食べチョクの販売も開始しました!ポケマルと仕様が少し違うので、文章を修正し、立ち上げました。
料金設定に関しては、他の殻付き牡蠣の値段を踏まえ、大輝さんともしっかりと話し合って、平均よりも少し低めに設定しました。
今回のインターンの目標であるECサイトの立ち上げを達成することができたので、とても嬉しかったし、自分たちで一からできたという達成感がありました。
まとめ
実際に漁師の現場を見るという体験は、とても貴重な体験でした。さらに、手探りの中で、なかなか作業がうまくいかず、大変なことももちろんありましたが、いろんな方に協力していただきながら、自分自身も成長することができました。初めは、専門的な知識がなくて大丈夫かなと思っていたけど、実践していく中で必要な知識を学べるし、仲間と協力して乗り越えることができるので、高校生の私でも1ヶ月間、楽しくインターンを過ごすことができました。(基本的には大学生向けのインターンシッププログラムです。)
水産業に興味のない方も、専門的な知識を持ってないよっていう方も、長期休みといういい機会を活かして、フィッシャーマン・ジャパンのインターンで一歩踏み出してみませんか? ぜひ、インターンに参加してみてください!
また、インターンの魅力については、こちらの記事にまとめたので、興味のある方は、読んでみてください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?