小さな私を抱きしめたい

私には姉がいる。
診断こそされていないが彼女は発達グレーだと確信している。

私は姉妹として近い距離で被害を受けていたので小学生の頃には疑い中学生では確信していた。

助けを求めたく両親に伝えるが、
それを伝えるたびに「人にそんなことを言うものじゃない」と怒鳴られていた。

両親は認めたくなかったのだろう。
親族にもそれらしいことを言われてしまったこともあり仕方なくだろうか。
認めてくれたのはここ数年でのはなしだ。

ここからは幼少期の話。

発達グレー姉とHSP母との相性は最悪。
母はカサンドラ症候群となり、父は仕事人間。家庭は地獄絵面だった。


小学校の帰り道、
私は友達と帰っている時は子どもぶって騒ぎ、
道が別れてから涙を流しながら歩いた日々。


家のドアを開けるのに恐怖で手が震えていた。
日頃から母に自死をほのめかされていたからだ。


ある朝起きたら無理心中をすると車に乗せられ、やっと楽になれると胸を撫で下ろし、悟って窓の外を眺めていると、やっぱり学校に行きなさいと正門の前で降ろされ、小さな頭が混乱した。

それでもすぐに頬の涙のあとを必死で擦って笑顔をつくり、通知表にはムードメーカーと書かれるほどの明るさを取り繕っていた小学1年生の私を抱きしめに行きたい。

これでも母の愛情はしっかり伝わっていたので、毒親なんて言うのは実は胸が痛む。

しかし私に及ぼした影響を考えればそれは毒である。
私がつらさに耐えられなくなったとき、どうして産んだんだ、どうしてあのとき...と大泣きしながら怒ってしまった回数は数えられる程度ではない。


本当は今さら傷つけたくないのに。



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