彼のこと。
以前からもそうではあったものの、
パニック障害というものになってからは特に、
あるひとりの人間に、
特別な感情を抱くようになっていった気がする。
泣いているわたしを、
抱きしめて、語りかけて、笑いかけてくれる、彼。
とある事情があって、数日の間、彼の家に寝泊まりすることになった。
当たり前に彼と同じ時間を過ごせることが、
すごくうれしい。
うれしい、なんかじゃ足りなくて、
なんだか、愛おしい、時間さえも。
彼はわたしの横を通る時に、よく頭を2回ほど、
ぽんぽんとたたく。
きっとそれには深い意味がないのだろう。
でもわたしは、それがたまらなく好き。
守られているような、愛されているような。
絶対に彼には見せないけれど、心の中では毎回うれしくてニヤついている。
(もしかしたらバレているかもね、彼はなんでもお見通しだもん。)
そして、彼はよく、
「だいすき」や「あいしてる」
という言葉をわたしにかけてくれる。
ただ、わたしはなんだか照れくさくて、
感じている胸の全てを言葉にできなくて、
抱きしめるだけになってしまう。
言葉にできないことが悔しい反面、
この胸の内を全て言葉にしてあらわすのは、
無理だろうともう諦めがついているから、
しょうがないかな、とも思う。
(もちろん、彼には伝えたいけれど。)
すごくうれしいような、さびしいような、
そして思わず微笑んでしまうような、泣きたくなるような、そんな感情。
恋も愛もよく分からないような、
わんぱくで屁理屈でめんどくさくて、
できないこと、が多くて。
そんなわたしのそばにいてくれて、抱きしめてくれて、ありがとう。
これからも彼とともに、ゆっくり、大切に、
歳を重ねていきたいな。
いつも、ごめんね。
でも、それ以上に、ありがとう☺︎
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