自分の価値を高める重要性
こんばんは。
先日、こんな記事を見かけました。
「大手電機メーカー、初任給横並び見直し＝ジョブ型拡充、新人でも差が。」
この記事は、これまで浸透していた終身雇用制度が本当に衰退していくことをひしひしと感じさせるニュースでした。
そもそも日本の採用は米国などとは違い、
新卒採用＝ポテンシャル採用。
新人はみんな同じスタートラインからよーいどんで始まり、同じ教育を同等に受けていく。
だからこそ、自社の風土や職場環境に馴染めそう、
将来の事業拡大において、これまでの経験から活躍できそうな見込みのある人間を総合職で雇い、本人に希望があれば1社の中で他の職種にキャリアチェンジしたり、管理職になってもらい、定年まで勤務してもらうやり方。
だけど、それはこれまでのやり方。
今、中途採用も総合職として採用活動している企業はあまり見かけません。
なぜなら中途採用は、事業を進めていくにあたり現状足りない会社の能力をヘッドハンティングやスカウトでスポット採用していき、
即戦力になりうる方を雇用するというやり方だからです。
企業側からすると、ずっと働いてくれればベストではありますが、あくまでも目的は「将来の企業のあるべき姿に近づけるための採用」。
例えば、株のような長期での利益創出というよりもイメージとしてはFXのような短期での利益創出を目指す雇用とも言えます。
だからこそ、中途採用はその人のこれまでの経験がどう今の会社において発揮され、
事業が前に進むのかという観点が重視され、
その人の時価総額が年収というような構図になっているのです。
ただ、それが新卒にも当てはまる未来が来るとしたら。
現に、上に貼ったように大手電機メーカーが、初任給を新卒から一律にはしない、
これまでの長期インターンシップやIT経験、起業の経験などを鑑みて新卒でも最初から給与に差をつけると言っています。
本当に給与だけなのかは分かりません。
その後の新人教育研修なども給与階級によって内容の差が出てくる可能性もあります。
こうなると、大学生活でバイトに明け暮れサークルで遊び呆けているとそもそも社会人としてのスタートラインに差が開き、
貧富の差は益々広がっていく可能性があるということ。
（私がもう少し遅くに生まれていたら、きっと底辺からのスタートだったに違いない・・）
やりたいことがわからないのに、
何か学んでいないと採用すらされないかもしれない。
けど何を勉強したらいいのか、どう行動したらいいのかわからない。
焦りが心を追い詰めてしまう学生も多くなり、
韓国のように自らの命を絶ってしまう学生も増えるのではと少し懸念してしまいます。
ただ！暗い一面だけではないということは確実に言えます。
逆にいうと、この風潮が高まれば、
中学などの義務教育や高校、大学でも自分を知るという自己理解の授業の必要性が高まるのではないでしょうか。
人と自分は違ってもいい、違うところが長所。
だからこそ、その長所を伸ばす教育が必要になるのではないでしょうか。
そうなると、就活直前。
私たち世代のように何がしたいかわからない、、けどみんなが行ってるからとみんな同じような黒いスーツを身にまとい、そんなに興味のない説明会や1dayインターンに参加し、これまで遊び呆けていた経験を少し言葉を変えて向上心のある学生のように振る舞い、何が自分の長所かわからないけど必死に「内定」という言葉を追いかける宗教的な就職活動に終わりを告げるのではないでしょうか。
多分みなさんほとんどの方が経験されているかと思いますが、就活時代自分が何をしたいのか、やりたいこと、将来像なんて聞かれても全くわからなくて、落ち込んだ就職活動を私は思い出します。
自分の将来のことなのに考えるだけで心が落ち込んでしまうなんてどんな世の中なんだろうと感じました。
そんな世の中ではなく、
物心ついた頃から自分と向き合う習慣ができていたら。
自己理解がどれだけ大切で、どうやって深めていくのか義務教育で学べる世の中であれば、もう少し日本の将来に期待ができるのではないかと勝手ながら感じます。
ただ、だからこそ
どんな世の中になっても、
どの世代であっても、
結局思考するのも、行動するのも自分自身。
「自己理解を深め、自身の市場価値を高めておくこと」が今後本当に大事なんだと
改めて気付かされた記事でした。
必要以上に怖がりすぎず、少しずつ思考してみる行動してみるということが一番大切なのかもしれません。