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メビウスの帯を走る自己定義。

ども。
僕です。

今日から新しい出稼ぎ先です。
ここしばらくは同じ職種です。
まあ苦手苦手と言ってた事柄ですね。

少なくとも10年ほどはやっていなかった「通うお仕事」は段々とカラダに慣れていき、苦手な仕事も苦手なりに勘所が掴めてきた感じです。

で、エンジニア目線でかなり気になることがありまして。
管理者の人にこれこれこうだから、こうしないと支障が出ますよと進言。

はっきり言ってそんなこと考えなくていいし、言わなくていいんですよ。
契約上のことだけを考えたら。
ギャラ以上の領域に口を出していることは分かりきっている。

コンピュータに初めて触れたのが小2の時、36年前。
自分のコンピュータを持ったのが小6の春休み、31年前。
World Wide Webに初めて触れたのが専門1年生の時、25年前。
言葉とWorld Wide Webを使って飯を食べるようになったのが、23年前。

World Wide Webの製作者と堂々と名乗れるようになって、今年で20年。

だからこそ、気になってしまう。
人生の半分以上をWorld Wide Webとともに過ごし、メシの種にしてきたから。
使うならより良く使ってほしいし、振り回されるのは見たくない。
だから進言したわけでして。

僕ってのは基本的に「お構いなしに横断する人」なのです。

18年前、デザイナーの時も、当時はTableレイアウト全盛期だったけど「こんなのはすぐに廃れる」とフロントサイドエンジニアリングを勉強したり、終電で帰りたいから自宅サーバーを立ててリモートワークができる環境を整えたり。

15年前も「動画サイトをやりたいのでYouTube使わせて!」と会社に訴えて「ダメー」と蹴られ、やってやろうじゃねえかとゼロから動画配信システムを構築したり。
インフラも、サーバーサイドエンジニアリングも、フロントサイドエンジニアリングも。

10年前の仕事も「サーバーサイドエンジニアリングは手を付けられない」ってもんだから、かなり無理矢理なAjaxサイトを立ち上げたり。
ExcelのデータをCSVに変換し、更にJSONに変換するプログラムと書いたり。

そんなこんなしていったら PHP: Hypertext Preprocessorという言語の限界とPythonの可能性に惹かれていって、2012年にはPython3でオレオレCMSを作ったり。Python2.7じゃなくて。

そっちばかり走っていったら、やっぱりコンテンツ作りてえよな。
と、クラウドファンディングでお金を集めて野球番組を立ち上げたり。
病気で休んでいるときにも「おめえ文章書けるからやってみろや」とF1のコラムを卸すようになったり。

もうそうなったら、かなり前から「自分が何者か」って表現し切れなくなってきたんだよね。
自己定義が追いつかない、という方が適切か。

あちこち行って、なりふり構わず横断していって。
垣根を越えて、立場を越えて、在り方を越えて。

球に近い多面体が自分なのかな、でもそれには違和感を覚えるな。
ここ16年はそんな状態が続いていたわけでして。

でもそれは横断じゃなくて、捻じれがたくさんある、巨大なメビウスの帯を走り回っていたってことにふと気づいて。

なんとなく、今日。

ああそうか、通りで先が読めない人生だったわけだ。
スタートもゴールも、表も裏もねえんだもん。
簡単にラベリングするだけじゃ表現できねえに決まっている。

そら、自己定義に時間かかりますわ。

不可解に捻じれ曲がったメビウスの帯が自分だったって気づくのに。

ま、明日も仕事だけど、そろそろ次のステップの時期かもね。
ゆっくりやっていくよ。

この道は僕しか歩けないんだから。

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David Benbennick - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=50359による