デジタル化は手の届くところから:無料BIツール「Google Data Studio」を使い倒す②経理・総務レポート

Google Data Studioを使い始めた経緯と手始めに作った在庫管理ツールを紹介した前回に続いてもうひとつ初期の目標だった経理レポートを紹介しようと思う。

経理から出てくる毎月の経理レポートはシステムから吐き出された単月分のスプレッドシートのみで毎月の動きや年度別の集計は含まれていない。システムには多分会計レポート集計ツールも含まれているのだけど、タイローカルのシステムで非常に使いづらく自分で何かしようと気になれなかったのでGoogle Data Studioを使ってなんとか見た目に良いものを作ろうとしたのがきっかけだった。

ただ前回から薄々気がついてはいたのだけど、ウチの経理の詳細なんてここでお見せできるわけがなく、紹介しようにもボカシばかりのひどい絵面になってしまうはず。とりあえずメインの集計画面を晒していく。


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ほら言ったでしょ。ひどい。

流石に全白塗りはひどいということで幼稚園児のような手書きグラフを加えてみたら余計ひどくなってしまった。一応他のページも紹介してみよう。

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ひどいのは置いておいてちょっとだけ補足するとLKBというのはLat Krabang工場、GTWはGateway工場のこと。また最後のページは製品別の売上%と利益%が棒グラフになっており製品ポートフォリオの売上・利益貢献比率の変遷が見える。

毎月経理から出てくるエクセルのフォーマットをちょろっといじってGoogle Sheetに入れていくだけでこれらのグラフが更新される。今回紹介するのはメインの数値だけなのだけど、気になっている経理項目のみを毎月集計したものも別に作っていたりする。正直言って自分でエクセルに打ち直してPivodで集計し直すとかやりようはあるものの、ブラウザでスマホからでもいつでも経理データを振り返れるのは楽だし共有もしやすい。ちなみにスプレッドシートはこんな感じ。

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はいまたひどい。

とまあこれだけでは全然役に立ちそうもないので、僕が在庫管理ツールと経理ツールを作った後でIT担当の若手総務スタッフJames君に「これ便利だから総務レポートも色々切り替えてみて」と依頼した結果できたレポートも紹介したい。毎月の人事・総務レポートは色々な項目があるのだけど、この中から二つ。ひとつめは去年作り始めた社内のワクチン接種状況レポート。

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見よ、僕が作ったものよりも圧倒的に綺麗なこのビジュアル。これを見たらもう自分であれこれ作らなくてもいいやと思ってしまった。

そして中身について。シノファームが多いのは去年9月にタイ政府の無償ワクチン接種があまりに遅かったので会社で職域接種をしたから。このグラフは最新版でほとんどの人が二回目まで済ませていることがわかるが三回目はまだまだ。一回目で止まってる人がいるのは陽性反応が出て接種が3か月遅れたため。実際はこの下に2 DOSE COMPLETEとか3 DOSE COMPLETEのグラフもある。

次は離職率。中身にもご注目頂きたい。

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一年間で離職した人を採用した人で割った数値で、全体では2017年から右肩下がりなのである。部門別ではPD1/2/3/4というのが製造(Production)部門で人数の母数が多く、ここの一般オペレーターの離職率がどんどん下がっていっている。また部門別に分けることで特に数字が悪い部門があれば管理責任者と一緒に原因探しもできるようになった。2020年は4月以降コロナ禍初期の景気不透明さがあって人材の流動性が低くなったというのもあるが、一時的に発注が激減した中でも給与を維持したりとか社内で色々な制度変更などの施策を講じていった効果もあったのか、2021年は更に低い水準で推移できている。以前は

「昨日面接した新人、朝来て昼休みに帰ったっきりですよ」

とか

「年末年始ボーナス片手に田舎帰ってそのまま黙って辞めた人が多すぎて年明けマンパワー足りません!」

とかちょくちょくあったのだけど最近そういうのはめっきり減っている。

以上が二回目である。今回紹介したものは見た目が良くなっただけで今まで隠れていたものが見えるようになったとか入力側が楽になったという効果はそこまでないのだけど、最後となる三回目はありとあらゆる面で改善になったGoogle Data Studioによる人事評価のデジタル化を紹介したい。

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