
君を見送る
眠るように 死を謳って
覚めるままに 生を呪った
君の最期は 嫌に綺麗で
息する私が 醜く見えた
ーー
私を置いて死んじゃった君は、それでもどうしても綺麗で。
君を見送って生きている私がひどく醜い生き物に思えた。
もう冷たくなった君の、その肌に触れることが怖くて。
私の体温が君に伝わらないことが寂しくてしかたがなかったんだ。
「安らかに」
そう願っている。
君が安寧を得ることを心の底から願っているのに、私のどうしても埋まらない空虚さが苦しいのだ。
君が隣にいないこと。
それがこんなにも苦しいなんて、私はずっと知らずにいたんだ。