たったひとりのGACKTさんコピーバンド 19 露店のネックレス
蒲田。
19時を少し過ぎた駅前はまだ明るく、それなりの賑わいを見せていた。
駅を出てすぐのところにシルバーアクセサリーを売っている露店(??)が出ている。
へ〜。
東京にも、あったんだ #福山雅治さん
岡山の、僕の住んでいた倉敷にも美観地区という所があって、そこでいつもおじさんが露店(??)を出してアクセサリーを売っていた。買ったことはないけど。
そうやってシルバーが夕陽と駅の灯りにキラキラと反射してその光が街に混ざり合うのを横目に見ながら僕はスタジオへ向かった。
先週末土曜のスタジオの予定を飛ばしてしまった。
そのキャンセル料を払いに、それだけのために僕は蒲田まで来ていた。トホホ。
まあ無事に支払いも終え、すこしだけ蒲田の街を歩いてみる。
いい感じの街だ。
店が立ち並ぶガード下の風景はただそれだけで疲れを癒やしてくれる。
ヘンな表現にはなるが、僕は放っておくとすぐに知らない街、まだ訪れたことのない街へと迷い込み、その街の空気を吸い込んで(たぶん元気とかも吸収して)、また次の場所へと歩いていく。
スタジオのキャンセル代は痛かったが、きっと来るべくして来たのだ。蒲田へ。
最近は本当に疲れていた。
それだけ楽しくて刺激的ということだ。
そのぶん体力がまったく追いついていない。
それだけのことだ。
「一度深呼吸でもしなさいよ」
それが蒲田という、この情緒あふれる街からのメッセージだったのだろう。
僕は歩いて、駅前に戻ってきた。
それにしてもあのアクセサリー屋さんが気になる。
なんか惹かれるものがあるのだ、珍しく。
もちろん「たったひとりのGACKTさんコピーバンド」の演出のことは常に頭にあるから、それもあってアクセサリーに反応してるのだけれど、それ以上になんともいえない感じで僕は惹かれていた。
たぶん背伸びしてるときのドキドキ感だ。
これまでシルバーアクセなんてとんと無縁だったから。
「買わないよ〜。見てるだけですよ〜」オーラを極限まで高めつつ、愛想のいいお兄さんのオススメを試着。
「うわー!ビジュアル系だなぁ〜」
・・・
「そうだ!俺やるんだったよビジュアル系!」
ネックレス1つ着けただけで、なんだかビジュアル系になれた気がした。
たぶん気のせいだけど。
買っちゃおうかしら。
うーん悩む。
決してそんなに高いモノではなかったがそれでも悩むものだ。
それでも試着したときのなんともいえない感じ高揚感。
それを信じてみようと思った。
少額ながらなんとか値切りに成功し、購入する。
小さな紙袋に入れてくれてるのがなんとも露店らしい。
GACKTさんはたぶん、3500円のネックレスなんてしないだろうし、その3500円のネックレスをさらに500円値切ったりはしないだろう。
そうだな、いつかクロムハーツだな。
でもクロムハーツ欲しいかって聞かれたら別にそうでもないかもしれん。
頑張って頑張って、いつかまだ見ぬ奥さんに(汗)、ティファニーでも買ってやりますよ(#ブランドに無知)
空を見上げる。
日はとっくに沈んでいたが、夏の夜空はどこか明るさを含んでいる。
街は、またいくつも戸惑いを投げかける
此処にいると、大声で叫ぶけど
#SOPHIAの街
歌はいつだって何処からか、不意に流れてくる。)
大丈夫。なんだってやれるさ。
あきらめない限り。
頑張ろうね!
追伸
8/11のライブでそのネックレスを着けるので、ぜひ配信でチェックしてみてくださいまし。