たったひとりのGACKTさんコピーバンド 10 成長のスピード
東京に移り住んでからというもの(家は埼玉だけど)、物事がとても目まぐるしく進んでいく。
日々を、まるで早送りで歩いているような錯覚に陥る。
ふとある出来事を思い出すとき、それをずいぶん前の事のように思うけれどなんてことはない、ごくごく最近のことだったりする。
「たったひとりのGACKTさんコピーバンド」
これが僕にとってとても大きなものになるのは間違いない。
いや、もうなっている。
今では4名の方々がチケットを予約してくださっている。
当然、今のこの世界の状況は通常のものではない。
その中でチケットを購入して現地に来場してくださるという決断の裏には、いろんな葛藤があるはずだ。
分不相応な言葉かもしれない。
それでも、
感動を届けたい
本当に来てよかった
世界は今こんな状況だけれど
この会場を出たあともまた頑張ろう
そんな風に思ってもらえるようなステージをやるんだ。
となれば、もう普通のスキルアップのスピードではダメだ。追いつかない。
僕はスマホの画面を開いて、ボイストレーナーのwonkaさんに連絡をとった。
岡山にいたときからずっとyoutubeでレッスン動画をみていたし、以前1ヶ月だけ東京に滞在していたとき(※)には実際にレッスンしてもらっていた方だ。
※小説「トーキョーパラレルワールド」もヨロシク
再びこの人に会えば必ず何かの糸口が見つかるはず。
・・・
ふと顔をあげる。
もう渋谷に着くらしい。
ずいぶん夢中でこの文章を書いていた。
少し前は退屈で仕方なかった30分の朝の通勤時間でさえ、こんなにも速いスピードで過ぎ去っていく。
電車の中のテレビ画面に映るニュースをぼんやりと眺める。
ふと、涙がこぼれそうになる。
きっとこれは相応しい言葉ではないのだと思う。
それでも、頑張ろう。
未来を夢見て生きていけるように。
未来は、いつだって夢と希望で溢れていないといけない。
ないなら作ろう、作ってみせる。