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『思い出せ!』


思い出せない、と頭が叫んだ。

愛想笑いの他に何もできない。

これからの夏を2人で過ごす全てを笑われたって
僕らの価値は自明だ。

夏が終わる悲しさも愛が離れゆく悲しさも
思い出せ! 思い出せない、と頭が叫んだ。
ならばこの鈍い魂が自分の核なのか。

乾かないような想い出で、君のいない温度を忘れないように。


久々にゆっくり過ごす休日、
他人の人生観と自分の人生観を照合している昼下がり。
暇なのだ。

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