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『異説 東都電波塔 弐』質問マシュマロ回答

配信で話すまでには時間が経ちすぎてしまいそう……
ということで、マシュマロにて東都電波塔 弐にまつわる質問を募集してみました。
たくさん投げてくださりましてありがとうございます。
深く読み解こうとしてくださったり、様々な想いを抱いてくださっていたり、これだけ思い入れを持ってもらえているのだなと改めて嬉しくなりました。

もちろん私から回答できることのみではありますが……
こちらにお返事していきますね!

荒川さんを演じるにあたって

しごでき!デスヨネー。プレッシャーはありました。

A.どの役を演じてもそうなんですが、台詞が入るまでは彼女を掴むのに苦労しました。
とはいえ、理解出来ないところは無かったです。稽古すればするほど、彼女の魂の形が馴染んでいく感覚がありました。
あと苦労したのはやはりタワー建設の構造説明の台詞ですね笑
ああいう説明台詞や専門用語的なものは、まず覚えるのは大前提として、自分が腑に落ちていないとすぐ忘れるし発しても人に届かないんです。
だから脳に馴染むまで苦労しました。スカイツリー建設の仕組みを調べたり、図解の本を読んだりしました。
こだわった点は色々ありますが、やはり少尉とのラストシーンです。

モデルにしたキャラクター

おぉ、鋭い質問ちゃん。ありがとうございます🙇

A. 前述の裏話的なところと重ねてにはなってしまいますが、最初はドラマ『MIU404』の桔梗のさん。
台詞からゲーム『WILD ARMS』のセシリア、そして映画『ラストマイル』のエレナ。
MIUとラストマイルは同じ野木亜紀子さんの脚本ですが、野木さんは人物描写がとても深いんですよね。
この解像度で環を掘り下げないと嘘だなとは思いました。

過去環に寄せないように……というのは考えてなかったですね。
寄せようとも思っていなかったし、何も考えずにこの荒川環を掘り下げました。
だからこそ時折過去の環が見えていたとしたら、それは二人の環が融和していたという事実なのかなぁ……なんて。

環くんの要素がちりばめられているところ

ヒェー!!細かいところ見ていただいてありがとうございます!!

A. それがお恥ずかしながら自分で全く意識してなかったんですよね……。
打ち上げ前の空いた時間でタグ付きの感想ツイートを追っていてそういう感想を見かけて、「え、あれ過去環っぽさあったか!」と言ったら、
目の前にいた中津川役の望月くんが「ずっと思ってたよ?」って返してきました笑
ただあのシーンは、なぜか「強く、毅然と、少し怖いくらいの圧があるしそれを楽しんでるんだ」という印象で初手からこの作りでいこうと思っていました。
過去環が出てきていたわけですね……(自覚しろ

他シーンだと、深沢との対峙は日によって過去環度合いが多かったりすることがありました。
二人は混在・混合していると私も思っていますが、あのあたりまではまだ過去環は眠っていると思っていて。
皆の元に帰ってきたあと(昴と別れた後)には、陰陽混ざり合った“荒川環”に成っていると思っています。

辰巳さんのこと、どう思ってる?

残業後、終電逃してよく呑んでる二人です。

A. 仕事仲間、バディ、良きパートナーです。
恋愛に発展するかどうかはわかりませんが、この事件の時点ではそういった色恋の感情は一切無いですね、お互いに。
その辺は辰巳さん役の坂本くんと色々話して積み上げました。
裏話の記事でも書いたのですが、色恋に見えるとノイズが出ちゃうから距離感のチェックをしたり話し合ったり、そういうことをしました。

これは余談ですが……
誰だったかな?誰かに坂下くん、「最後の抱きつき方がぎこちない」と言われて見え方確認したりしてましたね笑

少尉の性別

中性的な魅力ありますもんね。

A. 女性です。

七星宝剣の取り扱い

あのシーン、楽しいんです笑

A. 前作の時は、演じる瑠璃ねぇが実際に七星を持って(つまり七星を持っている役と二人で持つ形で)動かして、たとえばここは怒っているから勢いよくこう動きたい、みたいな稽古のやり方をしていました。
今回はそれがあまり無かったので、少なくとも私が持っている時は、瑠璃ねぇの芝居に合わせて七星の向きを喋っている相手に向けたり、勝手に細かく動かさせていただいていました。
もしかしたらそれを見た瑠璃ねぇがさらに細かく芝居してくれていたかもしれませんし、このあたりは演者同士の信頼感、でしょうか。

回復方法

三分割でお答えさせていただきますね。

A. これは私のやり方にはなってしまいますが、
帰宅後ストレッチと筋肉ほぐし30分(1時間取りたかったですが時間が無かったです……)
お風呂にはBARTH
スポーツバームを身体に塗ってほぐす
足に経皮鎮痛消炎剤を貼付&着厚タイツ
キューピーコーワ ヒーリングぶち込んで寝る
→起きたらストレッチと筋肉ほぐし30分
という感じでやっておりました。荒技です。

「黒」色について

A. イメージカラーというわけでは無かったんですが、前作の終わりで「ビジネスライクな服装で」と言われて用意したツーピースをそのまま使うことになったので、どうしても真っ黒でしたね。
普段から黒ばっかり好んで着ているので黒は好きですが、環的には意識したことはなかったですね。
むしろ前作今作と、「風の子」のイメージ的には、環関連のものは緑を意識していました。

スカイツリーのリボンに付いてくるピンバッジも二年連続緑、
(去年は交換してもらってるけど)
「スカイツリーのひみつ」ミニ本も緑を選びました


ペアブロマイドについて

A. CFご支援ありがとうございました!
ペアブロマイドは全部そうですが、まちちゃんとも、「どうする?」って言いながらその場であれこれポーズを決めていました。
うちわは私の持ち込みですが、他はまちちゃんが「これやろ」と言ってくれたりして決まったものだったりします。
(ブロマイドはCFご支援者様限定のものなので、ポーズ内容は念のため伏せさせていただきました!)

環の根底にあるもの

こちらも三分割でお答えします!

A. 「察しがいい」は公式の裏設定があるのかは加東さんに訊いてみないとわからないところではあるのですが……
どうあっても塔を取り戻すという強い願いがあるのは、やはり過去環とのリンク、或いは彼の願いなのかなと思っています。
ただ、辰巳さんと二人の会話であったような、「言われてみると…‥変ですよね笑」くらいの気持ちはありつつも、今の環はそれに気づいていないまま進んでいる——というお芝居で作っていました。

法泉との対峙について

A. いやーーーこれね!前述の通り、深沢との対峙では過去環が漏れてきてしまっていますね!!
しかも日によって度合いが違います!!すみません!
ほんっと役者に向かないなぁと思った次第なんですが、どちらにせよ二人の環は私が演じています。
過去の環も皆が言うように現在の環の中に在るわけで、私が心のままに動いてそうなったなら、それが真実だろ、くらいの気持ちで演っていました。(すみません
幸いにも加東さんにも「それは違う」と言われなかったので、そう!大丈夫です。(キリッ

ビンタ

A. 拡散活動をしていただき、ありがとうございました。
ビンタ……何回しましたかね?
とはいえ実際に叩き始めたのは途中の稽古からではあるので……!
最初に叩いた稽古の際、「めっちゃいい音したね!」「でも痛くないです」みたいなやり取りがあったのと、腫れていなかったので大丈夫かと思いますが……。
楽日はこのシーンが終わった時に右手の母指球・小指球あたりが痛くて「あれ?」と思ったんですがきっと若干掌底入ってたんだなと……すまぬ。

続編かスピンオフを任されたら

皆いいキャラクターなので、深掘り楽しそうですよね。

A. 参、は流石にきっとくどいので、スピンオフになりますかね……。
それこそ皆さん感想でちらほら見かけたように、過去の晴明周りのお話は面白そうですよね。
十二天将と晴明が立ち向かった鵺との戦い、その正体——とか。鵺は雷獣と同一視される説もあるので、電波……とはいかないですが、雷・電気までなら行けるかな……笑
そうなったら私は太陰役を演りたいです(何
あとは触れるなら、壱の間のスピンオフでしょうか。
それこそ桐生さん竹山さんと環のやり取りだったり、みさをさんと恵美子がお買い物に行くとか、日常的なシーンをもっと見たかったなという思いがあるので。

天空に担がれた時/お見送りについて

私も!ヴンダーカンマーの扉が閉まってしまったなぁと、寂しいです。

A. 天空に担がれている時は、腹に力をこめて息を止めていました。本当に脱力してしまうと、担ぐ方の負担が大きくなるはずなので……。
そうしつつ、時折「揺れるだろう」と思われる箇所で狙って手を揺らしたりして、お客様に脱力感が伝わればいいなと思っていました。
なのでそう見えていたならよかったです!
こればかりは日に二公演×二回ずつ担ぐ加東さんの方が大変だったと思うので……ガチガチに減量すべきだったと反省しています。

お見送りの際は、通路の動線確保いただけていれば、感想など伝えてもらえるのはとても嬉しいのです。
ただどうしても他のお客様もいらっしゃるので、長い時間ご対応出来ずすみません。
そうして気にしていただけているということは配慮くださっていることですし、もちろん迷惑などではないですよ!

環の髪色/共演者とのやり取り/好きなシーン

ううぅ……こんなに思い入れを持ってもらえてとっても嬉しいです。

A. 晴明さんも青なんですよね、インナーカラー。
私は加東さんに確認してカラー活かしでいいよと言われたのですが、晴明さんと色の狙いがあったのか?は確認してなかったです。(キイテミヨ

座組の皆と相談したところは既出のお話にもありますが、相談せずとも噛み合ったのは、少尉のシーンだけかな?
あとは坂本くんは、台詞裏でいつどんなリアクションを取っても辰巳さんとして反応してくれました。息ぴったり。
桐生さん役のすぐるさんは、細かいところたくさん声掛けして、動いたり、相談してくれましたね。
騰蛇役土性さんは、「仔細無し!」のくるくる回す動きや、騰蛇と少尉 二人に挟まれるところのいい見え方など、いつもそう言ったアドバイスをくれます。
おかげで騰蛇少尉とのシーンと、辰巳さんとのシーンはいつも自由に楽しく、なんの心配もなくやらせてもらっていました。

そうなんですよね、端々で、環は環なんだって見えるところがあるそうなんです。
実は全く意識していなかったし、今作の環を癖で演じているつもりはなかった(台詞の掛け方置き方、色々意識して変えていたので)ので、ずっと“自然とそうなって”いました。
「ああ、荒川くんの方の環もきちんとここに居てくれるんだなぁ」と嬉しくなりました。

私の好きなシーンは、まず梶本・三田村とのやり取りです。先輩(長尾さん)と中ボス(伊勢さん)二人がバッチバチに集中してこちらに目と声を当ててくれるので、怯えやすいし強がりやすい。
気持ちよくそういうお芝居をさせられるお二人は流石だなと思って身を任せて演れました。
そしてやはり、少尉に名前を付けるシーンですね。あそこは私たち二人にフィーチャーしてもらいがちですが、「僕らは家族じゃないのか」の“僕ら”は騰蛇にも目線を投げて掛けています。
これは私の小説から加東さんが拾ってくれた箇所ですね。
環がかつて散った時に気づいたこと、感じたことがずっとどこかに残っていて、それを口に出し、受け止めてもらえたのは感無量でした。
だからこそ、少しでも三人で笑い合えた(環はほぼビビってましたが)シーンも好きです。

もうあの夜風吹く鉄塔の冷たさに泣くこともない。今度はタワーの内側で、みんなと、手を取って喜ぶことが出来るんだなと、そう思っています。

だからいつか、また。星は巡るんだろ?
塔が完成したら、あんたらも見に来てくれよ昴、騰蛇……。

過去の魂は

嬉しすぎるお言葉……感謝で胸がいっぱいです。

A. お褒めに与り恐悦至極、ありがとうございます……!
また、お見送りではご挨拶出来ず失礼いたしました……。

一過性というのをどういう意味で言われたのか、配信を観ていなかったものでわからなくて恐縮なのですが……。
稽古の際の演出では、「過去環と今環は、ラストシーンには混ざり合って“荒川環”になる」と加東さんは言っておりました。
さて、ここからは私の考え、荒川環役としての想いですが。
残ります。ずっと居ます。今までも居たんです。
不思議と突き動かされるように塔の建設に惹かれたのも、上司に啖呵切れたのも、辰巳さんを信じてやってこられたのも、きっとずっと、あの時の環が彼女の中に居るからなんです。
まぁこういう話になると輪廻転生だとか、移植された部位の思念で好みや性格が変わるだとか、元の本人のアイデンティティはどないなってしまうん??問題みたいなのもあるかもしれませんが……。
二人の環は魂の形がすごく似ていて、添って形がぴたっとハマって、一つの魂みたいに成っていたんだろうなと思っています。
それが今回ふと目覚め、そのあと調和したのかなと。

だからきっと、あのあと夜空を見上げ寂しくなったり、でも不意に誰かの気配を感じてあたたかい気持ちになったり、そんなこともあるのかなと思います。


さて、これでいただいた質問は全部回答できたかな!
なんだかんだ5000文字超えました笑
これだけ皆さまの心に東都電波塔の世界が残ってくれたこと、本当に嬉しく思います。

ただの一演者の戯言にお付き合いくださりましてありがとうございました!!

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