マーガレットリバー2日目。助けられる。
今日は昨日よりもずっと暑く、さらに道が狭い。
こんなところ歩く人がいるのだろうか。
そう思いながらも歩き続ける。
ランチをしようと思っているが予約でいっぱいだったら?
タクシーを呼んでもらっても今日中に帰れなかったら?
そんなことが頭をよぎる。
途中にワイナリーを見つける。
そこに入ろうか。
なんて思ったり、いや行きたいと思っていた場所にいくのがいいだろう。
なんて思ったり。
そんなことを考えながら歩き続けるとみたことのあるマークを発見する。
ここ気になる。
ランチまでまだ先だが、せっかく歩いてきたし
思い立ったら行ってみるのがいい!
と思い、寄り道。
だが、それがまさかの大誤算。
歩いても歩いてもワイナリーも看板すらも出てこない。
合っているのか?
マップをみても道沿いにピンが立っている。
行き過ぎたのか?
でもワイナリーらしき建物はなかったはず。。
ひたすらに歩く歩く。
ない。
次のカーブを曲がったところでなかったら戻ろう。
…ない。
道路の道沿いにあったのだろうか。
そんなことを考え、これ以上先に進んで戻る方が大変だと思い、道の途中で引き返した。
歩いていると後ろから1台の車が。
人だ。
どこに繋がっているのか聞こう。
ワイナリーを探しているの?
はい、このワイナリーありますか?
あるよ。え?歩いてきたの?ここからあと10分くらいで見えてくるはず。
なぜ歩いてるの?大丈夫??
タクシーが捕まらないので仕方なく歩いてます。
どこからきたの?マーガレットリバー?
んーどうしようか。
送ってあげようか?
その方々は親切にも私を送ってくれようとしてくれたようだが、車を見てみると満席。
助手席の人が
僕が降りて歩くからいいよ。
と提案してくれたのですが、
それはさすがに申し訳ないと断りをいれ
ワイナリーに行って聞いてみますと言った。
ちょっと優しさに泣きそうになった。
気を取り直してワイナリーに向かう。
歩いても歩いても見えなかったが
茂みの中からようやく門が見えた。
あった。
隠れ家のような佇まい。
愛らしい犬が出迎えてくれた。
あら?いらっしゃいどうぞ。
セラードアの奥から出てきて声をかけられた。
どうしたの?歩いてきたの???
はい。
まあ大変!中は涼しいから早く入って。
お水出すわね。
大柄の女性が優しい笑顔で出迎えてくれ
ほっとしたのか少し目が潤んでしまった。
そこからここにどうやってきたのか
何をしにきたのか話していると
別のスタッフが私の話を聞いていて
それならとても良いコントラクターがいるから
その人と繋いであげるよ。電話番号ある?
と、まさかのその場でやり取りをしてくれた。
今後連絡くると思うから、待っててね。
そして歩いてきて帰りのタクシーがつかまっていないことを話していると
この辺りで歩くなんて危ないよ!
ましてや車道の脇道は危なすぎる。
僕が近くの街まで送ってあげるよ。
と提案してくれた。
ただ、そこからまたタクシーかバスを使わなくてはいけないからちょっと待ってね。と。
色々考えてくれた結果、タクシーがこのワイナリーにお客さんを連れて到着するということを聞きつけた。
それならそのタクシーに乗ってマーガレットリバー市内に帰ればいい。
タクシー会社にも確認してくれ、なんとか帰りのタクシーを確保してくれたのである。
何から何まで感謝しかない。
タクシーくるまでテイスティングするなり
ゆっくりしてたらいいよ。
そんな優しさ溢れる空間に、もうランチしようと思っていたことなんてすっかり忘れてしまっていた。
それよりはじめましての身寄りのない他人を助けてもらったことに感謝しかない。
そしてここのオーナーも登場。
日本酒が好きらしい。
話好きのオーナーがタクシーを待っている私に
他のワインも出してくれた。
自社ワインについて楽しそうに話すオーナーに
自分も心が躍った。
話の途中でタクシーが来てしまった。。
また来ます。
そう伝え、タクシーに乗り込んだ。
まさかの行きのタクシーの運転手と再会した。
話をしたのは2.3言だったが、
明日は私は休みなんだけど
もし明日の朝10時までにタクシーが必要だったら
個人番号教えてあげるから連絡してね。
ボランティアでここに住みたいなら
これ募集してるみたいだから調べてみたら?
と、色んな情報を教えてくれた。
マーガレットリバー。
とても小さな街で交通の不便さがあるが
それがいいと思う人もいるのかも知れない。
今回出会った人たちは本当に優しい人たちだった。
マーガレットリバーでは車がないのは
本当に不便で身動きが取れないことを身をもって感じた。
一旦身支度を整えてまた来よう。
そう感じた数日だった。
なな
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